「賃貸ではIHクッキングヒーターとガスコンロどちらがいいのだろう?」
「賃貸でIHクッキングヒーターを自分で設置することはできるかな?」
このようなお悩みを解決するため本記事では、IHクッキングヒーターとガスコンロのメリット・デメリットや設置する際のポイントをご紹介します。
賃貸でIHクッキングヒーターの利用をご検討の方はぜひ、参考にしてください。
この記事の目次
賃貸ではIHクッキングヒーターとガスコンロどちらがいいか
IHクッキングヒーターとガスコンロ、どちらがいいか悩む人もいるでしょう。どちらがいいかは生活スタイルや好みによって変わってきます。それぞれの特徴を知ることで、自分に合う方を選びましょう。
IHクッキングヒーターとガスコンロ、それぞれおすすめする人の特徴を3つずつ紹介します。
IHクッキングヒーターをおすすめする人
- 掃除を楽にしたい人
- 微妙な火加減の調整をしたいなどのこだわりがない人
- 調理に時間がかかっても気にならない人
IHクッキングヒーターは天板がフラットなので、簡単に掃除できます。
火を使わないので安全である一方、火力調整には慣れが必要です。また加熱時は天板に接している必要があるため、フライパンを持ち上げて振ることはできません。
そして最大消費電力の制限があるので火力を強くできず、2口同時に調理する場合は特に時間がかかってしまいます。
調理方法や時間よりも掃除の簡単さを重視したい人は、IHクッキングヒーターがおすすめです。
ガスコンロをおすすめする人
- 掃除が苦にならない人
- 調理器具や調理方法にこだわりがある人
- 短時間で複数の料理を作りたい人
ガスコンロは使える調理器具に制限がありません。火を見て火加減を調整できたり、フライパンを振って手早く全体に火を通したり、調理方法の自由度が高いです。
火力調整にも制限がないので、2口同時に調理しても短時間で済みます。
ただし、ガスコンロの五徳部分は構造が複雑で細かい部品もあり、掃除には手間がかかります。
掃除の煩雑さよりも調理方法のこだわりを重視したい人は、ガスコンロがおすすめです。
IHクッキングヒーターのメリット・デメリット
IHクッキングヒーターは電気を使って調理します。Induction Heatingの略で、直訳は電磁誘導加熱です。
中にコイルが入っていて、そこに電気を通すことで磁気が発生し、鍋を置くことで熱が発生します。
IHクッキングヒーター専用の調理器具が必要なのは、鍋の中には熱を発生できない素材もあるためです。
ここからは、IHクッキングヒーターのメリット・デメリットを紹介していきます。
IHクッキングヒーターのメリット3選
まず、IHクッキングヒーターを使うメリットを3つあげます。
- キッチンが暑くなりにくい
- 掃除が楽
- 設置が簡単
以下で詳しく見ていきましょう。
1. キッチンが暑くなりにくい
IHクッキングヒーターの熱効率は90%と言われており、空気中に逃げる熱が少なく夏場でも周囲が暑くなりにくいです。毎日料理をする人であれば、快適に調理できる環境はメリットでしょう。
一方のガスコンロの熱効率は、約55%と言われています。空気中に逃げていく熱が多いので暑くなりやすいです。
2. 掃除が楽
IHクッキングヒーターは凹凸がないので掃除が簡単です。また、ガスコンロで火を使うことで発生する上昇気流がIHクッキングヒーターにはないので、油はねが少ないと言われています。
普段のお手入れは中性洗剤を吹きかけて拭く程度で十分です。油汚れなど簡単に落ちないものは、重曹やクレンザーを水に溶かして洗剤にし、丸めたアルミホイルで擦るときれいになります。
3. 設置が簡単
IHクッキングヒーターは使用したい場所に置いて、プラグを挿すだけで使い始められます。一方ガスコンロは、設置の際にガス会社の立会いが必要です。
引っ越した際に、手軽に調理を始められるのはメリットでしょう。
IHクッキングヒーターのデメリット
続いて、IHクッキングヒーターを使うデメリットを3つあげます。
- フライパンを振れない
- 中心が焦げやすい
- 停電時に使用できない
以下で詳しく見ていきましょう。
1. フライパンを振れない
IHクッキングヒーターは天板から調理器具が離れると加熱できなくなります。フライパンを持ち上げただけで電源が切れるものもあります。
ガスコンロでフライパンを振って調理していた人は、使いづらさを感じるかもしれませんが、使用しているうちに慣れていくでしょう。
再度フライパンを置くと、すぐに加熱を始めるIHクッキングヒーターもあるので、商品を選ぶ際に気にしてみてください。
2. 中心が焦げやすい
IHクッキングヒーターのコイル部分が発熱するので、フライパンの中心に熱が集中します。そのため焼き物をすると、中心から焦げやすいです。反対にフライパンの縁側が十分に焼けないこともあります。
どうしても気になる場合は、フライパンの選び方によって焼きムラが緩和されます。熱伝導性のいいアルミ製がおすすめです。ただし、IHクッキングヒーターに対応している調理器を選ぶことが必須です。
また、ガスコンロのように火が見えないので火力調整が難しいです。感覚をつかむまでに時間がかかるかもしれません。
3. 停電時に使用できない
IHクッキングヒーターは電気を使う調理器具なので、停電すると使えなくなります。非常時に即席麺を食べようにもお湯を沸かすこともできません。
停電直前に使っていた場合は、停電で主電源が落ちることが多いですが、復帰した時に電源が入ってしまわないようプラグを抜いて置くと安全です。
また、停電時に調理ができるようカセットコンロを1台用意しておくと安心です。
ガスコンロのメリット・デメリット
ガスには都市ガスとプロパンガスの2種類あり、価格やガスの重さの違いはありますが、使い勝手に違いはありません。
ただし、ガスコンロは都市ガス用とプロパンガス用があるので、購入の際には注意してください。
ここからは、ガスコンロのメリット・デメリットを紹介していきます。
ガスコンロのメリット3選
まず、ガスコンロを使うメリットを3つあげます。
- 火力が調整しやすい
- 調理器具を選ばず使用できる
- 停電時も使える
以下で詳しく見ていきましょう。
1. 火力が調整しやすい
火を直接目で見て確認できるので、調整が簡単です。火力の感覚もすぐつかめるでしょう。また鍋全体を温めてくれ、食材に味が染み込みやすくなります。フライパンを振っても問題ありません。
2. 調理器具を選ばず使用できる
IHは専用の調理器具が必要ですが、ガスコンロは選びません。IHでは熱が通らないために使うことができない土鍋や、底が丸い中華鍋も使うことができます。
3. 停電時も使える
電気が使えなくても、乾電池が入っていれば調理ができます。停電時にお湯を沸かせられるだけでも重宝するでしょう。家庭内のエネルギーを分散することで災害時に備えられます。
ただし停電時は換気扇が使えないため、窓を開けて使うなど換気に注意してください。
ガスコンロのデメリット3選
続いて、ガスコンロを使うデメリットを3つあげます。
- 火事の心配がある
- 調理中暑くなる
- 掃除が大変
以下で詳しく見ていきましょう。
1. 火事の心配がある
火を使うので火事には注意が必要です。現在は自動消火機能のついているものが多いですが、目を離すのは危険です。つけっぱなしは絶対にしないでください。
また、揚げ物などで高温になりすぎると発火につながるので、火力調整も注意しましょう。
ガスコンロにはコンロタイマー付きもあり、消し忘れ防止になります。商品を選ぶ際に検討してみてください。
2. 調理中暑くなる
ガスコンロでは火を使うこと、また熱効率が約55%と低いことで周辺が暑くなります。夏であれば特に、キッチンの暑さが厳しくなるかもしれません。
鍋から火をはみ出して使わないなど無駄な火力を抑えて、周囲に逃げる熱を減らしましょう。扇風機などで風を送る場合は、ガスコンロの火に直接当たっていないか注意してください。
3. 掃除が大変
ガスコンロは五徳が複雑な形をしているため、掃除が大変です。またガスコンロは火によって上昇気流が発生するため、油がはねやすく、換気扇も汚れやすいと言われています。
汚れやすい上に掃除に手間がかかるのは難点です。
賃貸でガスコンロからIHに変更するときポイント4つ
ガスコンロスペースにIHを設置したいと考える人もいるでしょう。結論、自分でIHを設置することは可能です。
2口タイプのIHクッキングヒーターが便利でしょう。ただし、商品選びや調理時のポイントがあるので4つ紹介します。
- 賃貸では100VのIHクッキングヒーターしか使えない
- スタンドも設置するといい
- 2口あると火力が制限される
- ブレーカーが落ちやすい
以下で詳しく見ていきましょう。
1. 賃貸では100VのIHクッキングヒーターしか使えない
すでにIHクッキングヒーターが埋め込まれているビルトインタイプであれば、200Vのものが一般的です。しかし、ガスコンロスペースに自分で設置する場合はおそらく100Vのコンセントしかありません。
200Vのコンセントを用意するには工事が必要なので、賃貸では現実的ではないでしょう。なので、火力は200Vと比べて1/2になってしまいますが、100VのIHクッキングヒーターを選んでください。
2. スタンドも設置するといい
IHクッキングヒーターは薄く、高さがありません。そのままガスコンロスペースに置くと調理する際の高さが足りず、使いにくく感じるかもしれません。そのため、IHクッキングヒーターの設置にはスタンドの併用がおすすめです。
またスタンドがあることで、フライパンや鍋などの調理器具を収納するスペースが増えるので有効活用してみてください。
3. 2口あると火力が制限される
次のIHクッキングヒーターを用意したとします。
- 2口
- 100V
- 最大消費電力1400W
2口で1400Wが最大なので、片方で強い火力で使用すると、片方は弱い火力でしか使えません。また、片方が最大の火力で使用すると、片方は使えません。
ガスコンロのように2口同時に強火にすることは難しく、熱を通すまでに時間がかかってしまいます。
4. ブレーカーが落ちやすい
IHクッキングヒーターを使う分、電気量は増えてしまいます。100VのIHクッキングヒーターの最大電力は1200~1400Wです。
同じように電力消費が大きい炊飯器など、他の家電を複数同時に使用すると簡単にブレーカーが落ちてしまいます。電気量を考えながら家電を使う必要があるので、始めは使いづらさを感じるかもしれませんが、徐々に慣れてきます。
アンペア変更を考えたいところですが、賃貸は建物全体で使える電気の量が決まっているため、簡単に変更はできません。上げられるかどうか電力会社に確認することはできます。
もし20Aの契約であれば、30Aにできるかもしれません。確認してみてください。
まとめ
調理のしやすさや掃除のしやすさなど、何を重視したいかによってどちらが合うかは異なります。
IHクッキングヒーターの設置を検討している場合は、賃貸で使う際のポイントを知っておきましょう。
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