快適な生活を送るためにも、自分に合った賃貸アパートを選ぶのは大切です。
しかしいざ探してみると、どれも魅力的に感じて目移りしたり、本当に自分に合う物件がわからず、迷ったりしてしまう方も多いでしょう。
賃貸アパートで失敗しないためには、選び方の5つのポイントをおさえることが大切です。
選ばない方がいい物件の特徴も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
【賃貸アパート】選び方の5つのポイント
賃貸アパートを選ぶときは、次の5つのポイントをおさえましょう。
- 住むエリア
- 周辺環境
- 物件の状態
- 間取り
- 家賃
それぞれ解説します。
住むエリア
アパートを選ぶときは、まずは住むエリアから考えましょう。
賃貸アパートは住むエリアや駅からの距離によって、家賃相場が大きく変わります。
しかし都市部から離れすぎてしまうと、交通の便が不自由になり、通勤や通学にかかる時間が増えるケースも多いです。
通勤・通学の利便性と予算とのバランスを考えながら、住むエリアを決めましょう。
周辺環境
周辺環境の良さも、快適に暮らすためには欠かせません。
特に一人暮らしは買出しもすべて自分で行うため、駅からの帰り道にコンビニやスーパーがあると便利です。
安心して住める場所かどうかを判断するため、周辺環境を見るときは、人通りの多さや夜間の様子もチェックしておきましょう。
物件の状態
賃貸アパートを選ぶときは、築年数だけで考えず、物件の状態で判断するのがポイント。
築年数が経っていても、リフォームやリノベーションを行い、手入れの行き届いたアパートは多いです。
一方、築浅であってもゴミ捨て場が乱雑だったり、日当たりが悪かったりする物件もあります。
物件の状態は資料ではわからない部分も多いため、実際に内見して判断するとよいでしょう。
間取り
希望する間取りに合わせて物件を選ぶのも、おすすめの方法です。
一人暮らしであれば1R~1LDK、二人暮らしなら1DK~2LDKの間取りが人気。
間取りや広さによって家賃は変わるため、希望と予算を照らし合わせて、最適な間取りを選んでください。
家賃
賃貸アパートを選ぶうえで、最も大切なのが家賃です。
立地や間取りが理想的でも、家賃と支払い能力が見合っていなければ、そのアパートを借りるのはやめましょう。
アパートを借りるのに必要な年収の目安は、家賃の36倍といわれています。
たとえば家賃6万円のアパートなら、目安年収は216万円。月収換算で、月々18万円が目安です。
家賃は入居している間、毎月必ず発生します。
無理なく家賃を支払える範囲で、賃貸アパートを選びましょう。
【立地編】選ばない方がいい賃貸物件の特徴
立地条件から見る、選ばない方がいい賃貸物件の特徴は、次の6つです。
- 交通アクセスが悪い
- 繁華街が近い・治安が悪い
- 災害リスクが高い
- 救急病院や警察署・消防署が近い
- 1階にコンビニや飲食店がある
ただし、これらの物件は周辺と比べて家賃が安い傾向があるため、必ずしもデメリットとはいいきれません。
自分にとってメリットがあるならば、積極的に検討してみるのもよいでしょう。
交通アクセスが悪い
通勤・通学で出かける機会が多くあるなら、交通アクセスが悪い物件は避けましょう。
特に女性の一人暮らしでは、帰宅が遅くなったときのリスクも高まるため、交通アクセスの悪い物件はおすすめできません。
一方、駅からの距離が離れた物件は、家賃も安い傾向があります。
リモートワーク中心で外に出る機会が少ない方や、静かな住環境が希望の方には、メリットのある物件といえるでしょう。
繁華街が近い・治安が悪い
繁華街が近い物件は、夜遅くまでの騒音や店舗の照明に悩まされることも多いため、あまりおすすめできません。
また飲食店も多いため、虫が室内に侵入する可能性も高くなります。
治安も悪くなりやすいため、できるだけ繁華街に近い物件は避けましょう。
線路や幹線道路沿いにある
線路や幹線道路沿いの物件も、避けた方がいいです。
特に線路とアパートとの距離が近かったり、大型トラックが頻繁に通ったりするところは、音だけでなく振動に悩む人も多くいます。
防音性能の高い窓や壁を採用している物件もありますが、家賃は相場よりも高くなりやすいため、注意してください。
救急病院や警察署・消防署が近い
救急病院や警察署・消防署が近い物件は、夜間の緊急出動に悩まされるため、静かに暮らしたい方は避けた方がよいでしょう。
ただしこれらの施設が近いのは安心感にもつながるため、一概にデメリットとはいいきれません。
中には家族が長期で入退院を繰り返すため、負担を減らすために敢えて病院の近くに物件を探す人もいます。
賃貸アパートは、それぞれの事情に合わせて選びましょう。
1階にコンビニや飲食店がある
1階にコンビニや飲食店がある物件は、一見便利そうですが、虫の発生やにおいに悩まされることも多いです。
特にコンビニは深夜まで営業する店舗も多く、さらに不特定多数の人が出入りするため、セキュリティ面でのリスクも高くなります。
居住する階数が高ければ、虫やにおいの影響も少ないですが、テナントのすぐ上の階への入居はできるだけ避けた方がよいでしょう。
災害リスクが高い
賃貸アパートを選ぶときは、事前にハザードマップを確認し、災害リスクが高い物件を避けましょう。
ハザードマップとは、地域の災害リスクを色別に表示したもので、ハザードマップポータルサイトで簡単に検索できます。
洪水や土砂災害など、災害リスクが高い場所はできるだけ避け、安全なエリアでアパートを探しましょう。
【物件編】選ばない方がいい賃貸物件の特徴
物件条件から見る、選ばない方がいい賃貸物件の特徴は次の5つです。
- 築年数が古い
- 壁が薄い
- 通信環境が悪い
- 共有スペースが整っていない
- 家賃が高すぎる
それぞれ解説します。
築年数が古い
快適に住めるアパートが希望なら、築年数が古いアパートは避けた方がよいでしょう。
築年数の古いアパートは、新しい物件と比べて部屋の断熱性が低いですし、設備も旧式のものが多いです。
ただし物件によっては、リフォームやリノベーションで新築同様の内装に整えている物件もあります。
築年数だけで判断せず、気になる物件は一度内見してみるのもおすすめです。
壁が薄い
木造アパートで特に注意すべきなのが、壁の薄さ。
物件によっては、隣の部屋の話し声や生活音、テレビの音などがすべて聞こえてしまうケースもあります。
壁の薄さは事前にわからないため、内見のときに、周囲の生活音や外からの音がどれだけ聞こえるかを確かめましょう。
特に夜勤などで周囲と生活リズムが異なる方は、隣人の生活音が気になって十分に休息がとれなくなるため、注意してください。
通信環境が悪い
通信環境の悪い物件も、避けた方が無難です。
個別でインターネットを導入する予定であっても、もともとの通信環境が悪いと通話に不具合が発生し、相手の声が十分に聞き取れません。
特に在宅勤務で頻繁にリモート会議をする方にとって、通信環境の悪さは致命的です。
入居後に後悔しないよう、内見では必ず通信環境を確認しましょう。
共有スペースが整っていない
玄関ホールや郵便受け周辺など、共有スペースの状態が整っていない物件も、あまりおすすめできません。
共有スペースの状態には、アパートの管理状況や、住人の様子が色濃くあらわれます。
特にゴミ収集の当日でもないのに、アパート専用のゴミ捨て場にゴミが放置されていたら、収集日のルールを守らない住人がいる可能性が高いです。
ゴミの放置は虫が発生して不衛生ですし、後のトラブルにもつながりかねません。
内見では必ず共有スペースも確認し、できるだけ管理の行き届いたアパートを選んでください。
家賃が高すぎる
自分の支払い能力を超えて、家賃が高すぎる物件は避けましょう。
月収から考える家賃の目安は、手取り月収のおよそ3分の1。
仮に家賃6万円のアパートを借りるなら、手取り月収18万円が目安です。
実際はここに管理費・共益費も追加されるため、月々で支払う家賃はさらに増えます。
家賃の高さは入居時の初期費用の高さにも関係するため、支払い能力に見合った物件を選ぶのが大切です。
【人数別】物件選びのポイント
ここからは、住む人数別に考えたい、物件選びのポイントを解説します。
一人暮らしの場合
一人暮らしの物件選びのポイントは、以下の3つです。
- 間取りは1K~1Rが一般的
- 防犯性の高さ
- 初期費用を抑える
一人暮らしの場合、間取りは1Rか1Kが一般的。
それ以上広いと家具が増えやすくなるため、物を増やしすぎないためにも、ある程度の制限はあった方がよいでしょう。
また学生や社会人の一人暮らしだと、自宅で過ごす時間が極端に少ない人もいます。
空き巣を防ぐためにも、オートロックや防犯カメラなど、防犯性の高い物件がおすすめです。
入居後の生活を無理なく送るためにも、できるだけ初期費用を抑えられる物件を探しましょう。
初期費用の目安と安く抑えるコツについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
二人暮らしの場合
二人暮らしの物件選びのポイントは、以下の2つです。
- お互いの譲れない条件を確認する
- 二人入居可の物件を選ぶ
自分の好みで部屋を選べる一人暮らしと違い、二人暮らしではお互いの譲れない条件を確認し、歩み寄っていく姿勢も大切です。
特に駅までの距離や部屋の広さ、築年数については、意見がわかれることもあるでしょう。
物件探しの段階から、お互いの譲れない条件についてはよく話し合い、内見もできるだけ2人揃って行うのがおすすめです。
また、二人暮らしでは必ず「二人入居可」の物件を選んでください。
単身者用の物件で二人暮らしをするのは契約違反のため、絶対にやめましょう。
仮に単身者と偽って入居しても、建物のエントランスや廊下でほかの入居者とすれ違う機会もあるため、隠し通せるものではありません。
状況によっては退去を求められる可能性もありますので、必ず二人入居可の物件で探してください。
【失敗談】一人暮らしや同棲するときの部屋選び
部屋選びの参考として、一人暮らしや同棲するときの、部屋選びの失敗談をいくつか見ていきましょう。
【一人暮らしの場合】
- せっかくだからと条件をよくしすぎた結果、家賃の支払いに苦労している
- 防音性をチェックしないまま入居してしまい、音が筒抜けで後悔した
- ロフト付きにしたが、はしごが思った以上に怖く、後悔している
【同棲の場合】
- 喧嘩をしたときに1人の時間をとれるように、部屋数に余裕をもてばよかった
- 収納が足りなくて不便だった
- どちらか一方だけが近いのではなく、お互いの職場の中間で選べばよかった
どちらも内見のときのチェック不足や、実際に住みはじめたときのイメージ不足で失敗しているケースが多くあります。
また一人暮らしの失敗談でもあるように、せっかくの一人暮らしだからと条件の良さばかりで選んでしまうのも危険です。
物件を選ぶときは、防音性や実際の使い勝手を内見で忘れずに確認し、実際の生活をイメージしながら考えましょう。
賃貸アパートの選び方でよくある質問
最後に、賃貸アパートの選び方でよくある質問を2つ紹介します。
防音性の高いアパートの選び方は?
防音性の高いアパートを選ぶときは、壁を「コンコン」と軽く叩いてみてください。
中身が詰まったような音ならば壁の防音性は高いですが、もし軽く抜けるような音がするなら、防音性の高さは期待できません。
また内見では、エントランスなどの共有部分に、騒音に関する注意書きがないかを確認しましょう。
もし注意書きがあれば、入居者のマナーの問題だけでなく、そもそも部屋の防音性が低い可能性もあります。
気になる点があれば、その場で不動産会社の担当者に確認するとよいでしょう。
女性の一人暮らしで譲れない条件は?
女性の一人暮らしで譲れない条件としては、「2階以上の部屋」、「オートロックや防犯カメラなどの設備がある」、「収納が多い」などがよくあげられます。
女性が一人暮らしする部屋を探すときは、物件の防犯性の高さはもちろんのこと、周辺の治安の良さも重視するとよいでしょう。
まとめ
賃貸アパートの選び方で失敗しないためには、予算を踏まえつつ優先順位を明確にするのが大切です。
一人暮らしでも二人暮らしでも、アパートを選ぶときの基本的な注意点は変わりません。
物件の様子や実際の使い勝手も確認しながら、自分に合った賃貸アパートを選びましょう。