賃貸アパートで悩む人も多いのが、部屋の防音対策。
隣人の騒音に悩んでいたり、反対に自分たちの足音が響いていないか気になったり、防音対策の悩みはそれぞれ異なります。
アパートで防音対策をするなら、騒音に合わせた適切な対策が欠かせません。
今回はアパートですぐにできる防音対策をはじめ、状況別におすすめの防音対策を紹介します。
アパートの騒音にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
アパートの防音対策は3種類
効果的な防音対策には、防音の3つの仕組みを知っておくのが大切です。
- 吸音
- 遮音
- 防振
それぞれ見ていきましょう。
吸音
吸音とは、空気中を伝わる音を吸収し、騒音が伝わるのを防ぐ方法。
吸音材には、細かい穴が開いたグラスウールや、ウレタンスポンジといった素材がよく使われます。
室内の話し声や、テレビやオーディオの音が気になるときにおすすめです。
遮音
遮音とは、空気中を伝わる音を遮ったり、跳ね返したりして騒音を防ぐ方法。
壁を通り抜ける音も防ぐので、室外の騒音が気になるときにおすすめです。
防振
防振とは、物がぶつかったときに伝わる振動や衝撃を減らす方法。
子どもの足音や椅子を引く音、洗濯機の振動音といった、自分の生活音が階下に伝わるのが気になるときにおすすめです。
賃貸アパートでもすぐにできる防音対策
賃貸アパートでも行いやすい防音対策には、次の6つがあります。
- 床や壁に防音シートを取り付ける
- 防音カーテンを取り付ける
- 防音テープで隙間を塞ぐ
- マットレスやラグを敷く
- スリッパを履く
- 壁面に家具を置く
具体的に見ていきましょう。
床や壁に防音シートを取り付ける
床や壁に防音シートを取り付ければ、室内からの音漏れを防ぎつつ、外からの騒音も軽減できます。
室内の会話やテレビの音が漏れるのを防ぐなら、壁に遮音効果のある防音シートを。
足音や椅子を引く音を防ぐなら、床に吸音効果のある防音シートを取り付けるのが効果的です。
防音シートはホームセンターなどで手軽に購入できるので、ぜひチェックしてください。
防音カーテンを取り付ける
防音カーテンを取り付ければ、外からの騒音を防げます。
防音カーテンは通常のカーテンに比べて厚みがあり、遮音性を高めているのが特徴。
カーテンの機能には、遮音性だけでなく遮光やUVカット、断熱効果など多くの種類があります。
機能性が優れたカーテンは価格も高くなりやすいため、予算を考慮しつつ検討するとよいでしょう。
防音テープで隙間を塞ぐ
窓とサッシの隙間を防音テープで塞げば、外から入ってくる騒音を防げます。
防音テープだけでなく、防音カーテンや防音シートを併用すれば、より高い防音効果が期待できるでしょう。
プレイマットやラグを敷く
床に吸音効果のあるプレイマットやラグを敷けば、下の階に音が響くのを防げます。
特に子育て中の家庭では、厚みがあるプレイマットを敷くのがおすすめ。
通常のラグと比べて吸音効果が高い上に滑りにくいので、お子さまが転倒するリスクを減らせます。
ラグはデザインが豊富でインテリアとの組み合わせも楽しめますが、厚みがあるものほど高価で汚れたときの手入れもしにくいです。
ラグを選ぶときは予算を考慮し、厚みだけでなく手入れのしやすさも検討しましょう。
スリッパを履く
スリッパを履くだけでも、歩くときの音や振動が吸収され、下の階まで足音が響きにくくなります。
スリッパを選ぶときのポイントは、自分の足にフィットしたサイズを選ぶこと。
大きすぎてパカパカと浮いてしまうと、十分な防音効果が得られません。
スリッパは百円均一ショップでも手に入るため、コストをかけずに試しやすい防音対策です。
壁面に家具を置く
壁面に家具を置けば、音が直接壁に届きにくくなるので、防音効果が期待できます。
できれば隣の部屋と接する壁に、背の高い家具を配置するのがおすすめです。
もし自分たちの生活音が気になるなら、隣の部屋と接する壁面に、テレビやオーディオを設置するのは避けましょう。
間取りの都合でやむを得なければ、壁面から5cmほど離して設置するのがおすすめです。
特に深夜はテレビの音が響きやすいため、仕事の都合で生活時間帯が異なる人は注意してください。
【状況別】アパートでおすすめの防音対策
手軽にできる防音対策の中から、状況別にどのような防音対策をすればよいのかを、詳しく見ていきましょう。
隣の声や音が気になるなら「壁の防音」
隣人の声や生活音が気になるなら、壁を中心とした防音対策がおすすめです。
- 遮音効果の高い防音シートを壁に取り付ける
- 隣の部屋と接する壁面に、背の高い家具を置く
壁を通り抜ける音を防ぐよう防音効果を高めれば、気になる隣の声や音を軽減し、快適に過ごしやすくなります。
自分の生活音が気になるなら「床の防音」
自分の足音や椅子を引く音といった生活音が気になるなら、床を中心に防音対策するのがおすすめです。
- 床に防音効果のあるプレイマットやラグを敷く
- スリッパを履く
床を通して階下に伝わる音を防ぐには、歩くときや家具を動かすときの振動を防ぐのが効果的。
厚みがあって防振効果のあるプレイマットやラグを敷き、スリッパを履けば、防音効果も高まるのでおすすめです。
外の騒音が気になるなら「窓の防音」
幹線道路沿いなどで外の騒音が気になるなら、窓を中心に防音対策をしましょう。
- 遮音性の高いカーテンを取り付ける
- 窓とサッシの隙間を防音テープで塞ぐ
ベランダに出入りするための掃き出し窓など、頻繁に開け閉めする場所は、防音テープよりも遮音性の高いカーテンを取り付けるのがおすすめ。
日頃あまり開けない窓なら、防音テープとカーテンを併用すればさらに効果が高まるので、ぜひ試してみてください。
ゲーム中の音が気になるなら「壁+床の防音」
自分のゲーム中の音が気になるなら、壁だけでなく床の防音対策も欠かせません。
- 床や壁に防音シートを取り付ける
- 隣の部屋と接する壁面に背の高い家具を置く
- テレビやオーディオは、できるだけ隣の部屋と接する壁面に置かない
近年増えているトラブルが、ゲーム実況配信による騒音です。
ゲーム中の音を防ぐだけならヘッドホンで解消できますが、音声実況は思いがけず大声になり、隣人からの苦情の原因になります。
特に音の響きやすい深夜帯にゲームをするなら、防音対策は念入りに行いましょう。
室内で響く声が気になるなら「反響音を抑える」
すっきりしたインテリアが好みだと、音を遮る家具が少ないために、室内の声が響きやすく感じられます。
室内で響く声が気になるなら、吸音性を高める防音対策が効果的です。
- 防音カーテンを取り付ける
- プレイマットやラグを敷く
吸音性の高いアイテムをインテリアに取り入れれば、家具を増やさず反響音が抑えられます。
騒音が気になりにくいアパートの選び方
騒音が気になるなら、物件探しの段階から騒音が気になりにくい部屋を選ぶのも大切です。
- 鉄筋コンクリート造りを選ぶ
- 最上階や1階の角部屋を選ぶ
- 隣との間に「収納スペース」がある部屋を選ぶ
選び方の3つのポイントを解説します。
鉄筋コンクリート造りを選ぶ
防音性の高さを重視するなら、鉄筋コンクリート造りのアパートを選びましょう。
鉄筋コンクリート造りのアパートは木造アパートと比べて壁の密度が高く、遮音性が高いからです。
一方で、鉄筋コンクリート造りのアパートは通気性が低く、湿気が溜まりやすいというデメリットもあります。
鉄筋コンクリート造りのアパートを選ぶなら、定期的な換気と結露の予防も心がけましょう。
最上階や1階の角部屋を選ぶ
隣人の生活音に悩まされたくなければ、最上階の角部屋がおすすめです。
角部屋は隣り合う部屋が少なく上の階もないため、隣人の生活音が響きにくいです。
反対に自分たちの生活音が気になるなら、おすすめは1階の角部屋。
下に部屋がないので、生活音も他の階より気になりません。
最上階の角部屋は人気が高く、家賃が高めに設定されているケースも多いです。
どこまで防音性を重視するのか、他の部屋と家賃を比較ながら検討しましょう。
隣との間に「収納スペース」がある物件を選ぶ
同じ構造のアパートでも、間取りが異なるだけで防音性は大きく変わります。
特に居室スペースが隣り合った間取りだと、生活音はダイレクトに伝わってしまいます。
しかし居住スペースの間にクローゼットなどの収納スペースがあれば、音はダイレクトに伝わらず騒音も気になりにくいです。
防音性と間取りは大きく関係しているので、物件を選ぶときはぜひチェックしてください。
アパートの防音性を確認する方法
内見でアパートの防音性を確認するには、次の3つの方法がおすすめです。
- 部屋の真ん中で手を叩く
- 壁をコンコンと叩く
- 耳を澄まして周りの音を聞く
それぞれ解説します。
部屋の真ん中で手を叩く
室内に入ったら、部屋の真ん中で手を叩いてみましょう。
部屋に広がる音の響き方で、アパートの防音性が判断できます。
手を叩いて音が響けば、外に音が漏れていないのでアパートの防音性は高いです。
反対に手を叩いても音が響かなければ、音が外に漏れ出ている可能性があります。
外からの音が侵入しやすいともいえるので、音が響かないアパートは入居後に騒音に悩まされやすいです。
まずは部屋の中で手を叩き、反響の仕方によって防音性をチェックしましょう。
壁をコンコンと叩く
壁をコンコンと叩く方法も、建物の防音性をチェックする方法として知られています。
この方法で確認するのは、壁の厚みや密度。
壁が厚く密度も高いほど、音は低く詰まって聞こえます。
そのため壁を叩いて低く詰まった音がすれば、アパートの防音性は高いです。
一方で壁を叩いたときに高く軽い音がしたら、防音性の高さは期待できません。
高くて軽い音は、壁の間に空洞があったり密度が低かったりすると聞こえます。
壁をコンコンと叩く方法は簡単にできるので、内見のときはぜひ試してみてください。
耳を澄まして周囲の音を聞く
室内で音の反響や壁の密度を確認したら、最後に耳を澄まして周囲の音を聞きましょう。
隣人の生活音や上の階からの足音が気になるなら、入居後も同じ騒音に悩まされる可能性が高いです。
アパートの内見では周囲の音がどのように聞こえるかにも注意し、防音性を確認しましょう。
まとめ
賃貸アパートには多くの世帯が入居するため、騒音に悩まされる機会も多くなります。
できるだけ騒音を気にせず過ごしたければ、防音性の高いアパートを選ぶのが大切です。
他の部屋からの騒音だけでなく、自分の声や生活音が響くのを防ぐためにも、防音対策は欠かせません。
適切にアパートの防音対策を行い、快適な日常を過ごしましょう。
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