アパートの防音対策が知りたい!壁・床・窓でおすすめの方法を場所別に解説

アパートに入居してから、「隣の人の生活音が気になる」、「自分たちの声が響いていないか心配」など、生活音についての悩みを感じるようになった方もいるでしょう。

共同住宅であるアパートに住む以上、ある程度の生活音は響いてしまいますが、ちょっとした防音の工夫で音の伝わり方は変えられます。

今回は壁・床・窓といったアパートの防音対策について、場所別に詳しく解説します。

騒音が気になりにくい物件の特徴や、後悔しないためのチェックポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

アパートの防音対策のポイント

アパートは、複数の世帯が入居する集合住宅です。

壁や床、天井をほかの世帯と共有しているため、戸建て住宅と比べるとどうしても生活音が響きやすくなります。

さらに、家族構成や生活習慣の違いによっても、足音か家電の運転音かなど、気になる騒音の種類は異なるでしょう。

アパートで防音を意識するなら、騒音の種類に合わせた対策が欠かせません。

他の部屋の話し声やテレビの音などが気になるなら、窓や床の防音を。

自分たちの足音が気になるなら、床の防音をといったように、対処する騒音を決めてから対策を考えましょう。

アパートの防音対策|こんな騒音には要注意

アパートで問題になる騒音は、主に以下の4つがあげられます。

  • 足音や話し声、ドアの開閉などの生活音
  • 洗濯機や掃除機など家電の振動・動作音
  • テレビやオーディオ・楽器の音
  • オンラインゲームのボイスチャット

生活音などの騒音は、自分ではなかなか気付けないことも多いです。

それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。

足音や話し声、ドアの開閉などの生活音

日常生活を送る中で、足音や話し声、ドアの開閉といった生活音は、意図せず響いてしまうことが多いです。

自分たちの生活の中で、大きすぎる音を出していないかどうか、一度意識して振り返ってみてください。

特に深夜や早朝に響きやすくなるため、夜勤があるなど生活時間が異なる方は注意しましょう。

洗濯機や掃除機など家電の振動・動作音

機械の振動音は、床を伝って階下に響きやすいです。

洗濯機を夜間に回すなど、家事を夜にまとめて行う習慣のある方は、トラブルを防ぐためにも騒音対策を徹底しましょう。

床に防振マットを敷くことでも、洗濯機の騒音は軽減できます。

掃除機は音が響きやすいため、窓を締めてできるだけ日中に行うようにしましょう。

テレビやオーディオ・楽器の音

テレビやオーディオの音も、アパートで感じる騒音としてよくあげられます。

特に低音が響きやすいため、音楽や映画鑑賞が趣味で専用のスピーカーを用意している方は注意しましょう。

アパートによっては、楽器の演奏を規約で禁止している物件もあります。

賃貸アパートで楽器を演奏したい方は、必ず楽器可の物件を選びましょう。

オンラインゲームのボイスチャット

最近増えているのが、オンラインゲームのボイスチャットによる騒音問題です。

オンラインゲームは、つい熱中して声が大きくなりやすく、普段よりも言葉遣いが乱雑になってしまうこともあります。

仕事を終えて帰宅してからゲームを楽しむ場合など、つい声が大きくなりすぎてしまわないように注意しましょう。

【場所別】アパートですぐにできる防音対策

アパートでは、壁・床・窓の場所ごとに適切な防音対策が必要です。

  • 壁|防音シート・吸音材を取り付ける
  • 床|防音マットやラグを敷く
  • 窓|防音カーテン・すき間テープを取り付ける

それぞれの場所ごとに適切な防音対策を紹介しますので、必要に応じて取り入れてみましょう。

壁|防音シート・吸音材を取り付ける

賃貸アパートで壁の防音をするなら、取り付けしやすく、退去時にも取り外しやすい貼るタイプの防音シートや吸音材がおすすめ。

壁への影響が気になるときは、吸音パネルを壁に立てかけるだけでも効果を得られるでしょう。

家具の配置で防音効果を得たいときは、本棚やタンスといった背丈のある家具類を、隣の部屋との壁に沿って配置するのも有効です。

床|防音マットやラグを敷く

床の防音が気になるときは、防音マットや厚手のラグを敷きましょう。

足音などの振動による騒音を軽減できるため、小さなお子さまのいるご家庭にもおすすめです。

パネルを組み合わせるタイプのものなら、汚れた部分だけ取り外して新品に交換することもできるため、汚れやすい足元でも安心して使えます。

窓|防音カーテン・すき間テープを取り付ける

外からの騒音が気になるなら、窓に防音カーテンや遮音性の高いカーテンの取り付けがおすすめ。

窓枠のすき間にすき間テープを貼れば、室内からの音漏れも軽減できるでしょう。

カーテンは防音・遮音以外にも、遮光・遮熱など様々な機能を持ったタイプがあります。

機能的なものはより高価になりますが、カーテンは入居時に購入すると、なかなか買い換える機会もありません。

設置場所や価格を検討しつつ、機能性も重視しながらカーテンを選んでいきましょう。

その他

その他のポイントとしては、換気口に防音フィルターを貼ったり、玄関ドアの周辺にすき間テープを貼るのもおすすめ。

特に換気口は、室外とダイレクトにつながっている部分です。

外からの音を防ぎたい方は、ぜひ試してみてください。

騒音が気になりにくい物件の特徴は?

騒音に悩まされずに日常を過ごすなら、物件選びの段階から以下のポイントを意識するのが大切です。

  • 隣家との間に収納スペースがある
  • 1階や角部屋
  • 築年数が浅い
  • 構造が鉄筋コンクリート造

それぞれ詳しく見ていきましょう。

隣家との間に収納スペースがある

賃貸アパートは、隣家と壁を共有する部分がどうしてもできてしまいます。

リビングが隣り合っている間取りの場合、話し声やテレビの音といった騒音を感じやすいです。

しかし収納スペースが間にある間取りなら、生活音はそこまで気にならず、快適に過ごしやすくなるでしょう。

1階や角部屋

1階や角部屋など、他の部屋と接する部分が少しでも少ない部屋の方が、騒音を感じにくいです。

特に子どもの足音や椅子を引く音など、自分たちの発する生活音が気になる場合は、1階の住居がおすすめ。

自分たちの生活音も気になるし、他所からの騒音も抑えたいという方は、角部屋を選ぶとよいでしょう。

築年数が浅い

建築の技術や建材は、日々進歩を続けています。

そのため同じ間取りでも築年数が浅い物件の方が、騒音を感じにくくなるでしょう。

また外からの音は窓やサッシのすき間から侵入しますが、築年数が浅いと建具のすき間も少ないため、騒音が気になりにくいです。

騒音を気にせず暮らしたいのなら、間取りや部屋の配置と共に、築年数も意識して物件を探しましょう。

構造が鉄筋コンクリート造

建物の構造次第で、防音性能は大きく変わります。

構造とは、柱や梁といった、建物を支える骨組み部分のこと。

柱や梁を木で作ったものが木造、厚さ6mm以下の鉄骨で作られたものが軽量鉄骨造、鉄筋とコンクリートを組み合わせて作ったものが鉄筋コンクリート造です。

どの構造で建てられているかは建物によって変わりますが、防音性を意識して選ぶなら、鉄筋コンクリート造の構造を選びましょう。

木造や軽量鉄骨造の建物と比べて、鉄筋コンクリートは素材そのものが音を伝えにくく、また壁も分厚くなります。

建物自体の防音性能が高いため、生活音が響くのを抑えて快適に過ごしやすくなるでしょう。

騒音で後悔しないために…アパートの防音性を確かめる方法

アパートの防音性を確かめるなら、物件探しの内見のときにも意識しておきたいポイントがあります。

  • 違う曜日や時間帯で周辺環境をチェックする
  • 壁をコンコンと叩いてみる
  • 部屋の中央で手を叩いてみる

3つのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

違う曜日や時間帯で周辺環境をチェックする

引っ越し先が比較的近くて何度か足を運ぶことが可能なら、ぜひ違う曜日や時間帯で、周辺環境をチェックしてみてください。

特に通勤・通学の時間帯は人通りや車通りも増えることから、外からの騒音を強く感じやすくなります。

近くに公園や人気のレジャー施設などがある場合は、土日と平日での騒音の聞こえやすさや、周辺の道路状況なども意識してみるのがおすすめです。

壁をコンコンと叩いてみる

内見で室内に入ったときは、建物の防音性を確かめるチャンスです。

隣室に影響がない部分で壁をコンコンと叩き、どのような音が返ってくるかを確かめてみてください。

壁を叩いたときに、詰まっているようなくぐもった音が聞こえるなら、音は伝わりにくく防音性が期待できるでしょう。

一方、コンコンと叩いたときに音が抜けてしまうような、軽い音が返ってきたときは、残念ながら壁の防音性はあまり高くありません。

深夜や早朝などに、壁越しの声が聞こえてしまうケースもありますので、防音性を重視するなら他の物件の検討をおすすめします。

部屋の中央で手を叩いてみる

アパートの部屋の中心で強く手を叩いてみるのも、防音性を確かめるのに効果的な方法です。

騒音は音の聞こえ方によるものですので、小さな音が反響して大きく聞こえてしまう場合も、騒音と感じやすくなります。

手を強く叩いたときの反響音が気になる場合は、小さな音が響きやすい部屋かもしれません。

通常、入居後にラグを敷いたり家具を置いたりで反響は軽減されますが、念のため確かめておくとよいでしょう。

アパートの防音対策は入居前からの相談も大切

賃貸アパートの所有者は、大家さんや管理会社です。

防音パネルを立てかけたり、防音カーテンを取り付けたりするだけなら、建物への影響はありません。

しかし防音シートを貼り付けるなど、特別な対策をするときは注意が必要です。

賃貸物件の入居者は、退去時に室内を入居前の状態に戻す「現状回復」の義務があります。

防音のために特別な対策が必要になるときは、あらかじめ大家さんに相談して許可を取っておきましょう。

まとめ

騒音問題は、賃貸アパートで特に多く発生している隣人トラブルです。

防音対策に気を配り、外からの音だけでなく自分たちが発する生活音も意識することで、さらに快適な住み心地を得られます。

できるだけ静かに暮らしたい方は、不動産会社の担当者に相談して防音性能の高い物件を紹介してもらいましょう。

快適な日常のために、防音対策を工夫しながら、生活に取り入れていくのが大切です。

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