選ばない方がいい賃貸物件の特徴は?後悔しないための見極めポイントと妥協ライン

賃貸の魅力は、豊富な物件の中から自分の希望条件にあった住まいを選べることですが、中には選ばない方がいい賃貸物件もあります。

気を付けるポイントがわからないと入居後に後悔することもありますし、条件が厳しすぎると物件が極端に少なくなってしまうため、ある程度の妥協も必要です。

今回は賃貸物件を検討中の方に向けて、「立地」「建物・物件」「設備」の3つの視点から、選ばない方がいい賃貸物件の特徴を解説します。

ファミリー世帯が選ばない方がいい物件の特徴をはじめ、後悔しないためのポイントや妥協した方がいいラインも紹介しますので、物件を探している方はぜひ参考にしてください。

【立地編】選ばない方がいい物件の特徴

立地から見る、選ばない方がいい物件の特徴は次の5つです。

  • 周辺の治安が悪い
  • 大通り・線路・踏切が近い
  • 交通アクセスが悪い
  • 近くに買い物施設がない
  • 1階に飲食店やコンビニが入っている

それぞれの内容について、詳しく解説していきます。

周辺の治安が悪い

賃貸物件を選ぶうえで、周辺の治安の良さは欠かせない条件です。

特に一人暮らしの場合は、万が一の事態が発生したときに頼れる同居人がいないため、事件に巻き込まれたときのリスクも高まります。

治安の良さは特に重視して、賃貸物件を選びましょう。

大通り・線路・踏切が近い

大通り沿いや線路、踏切が近い賃貸物件は、早朝から深夜まで騒音が気になりやすく、場合によっては睡眠に支障をきたすこともあります。

騒音の影響を受けやすい物件は、家賃を抑えられるというメリットもありますが、住環境を重視するなら避けた方がよいでしょう。

交通アクセスが悪い

最寄り駅まで徒歩15分以上かかる、バス停が近くにないなど、交通アクセスの悪さも選ばない方がいい物件の特徴としてあげられます。

駅までの所要時間が短かったり、乗り換えに便利なターミナル駅が近くにあるといった交通アクセスの良さは、魅力的な賃貸物件を選ぶうえで重要な条件です。

在宅ワーク中心の場合はかえって穴場の物件を見つけやすいかもしれませんが、毎日の通勤・通学が日常の場合は、交通アクセスの悪い物件は避けましょう。

近くに買い物できる施設がない

スーパーやドラッグストア、コンビニなど、生活に必要なものを買える施設が近くにない場合も、避けた方がよい物件です。

できれば帰宅する経路沿いにスーパーなどがあると、わざわざ買い物に行く手間も省けます。

買い物できる施設があると人通りも増えるため、治安の面でも安心です。

1階に飲食店やコンビニが入っている

近くに買い物できる施設があるのはメリットですが、同じ建物の1階に飲食店やコンビニが入っている場合は、注意が必要です。

夜遅くまで営業している店舗の場合、照明による眩しさや騒音に悩まされる可能性があります。

害虫やにおいなどのリスクもあるため、積極的に選ばないようにしましょう。

【建物・物件編】選ばない方がいい物件の特徴

建物などの条件から見る、選ばない方がいい物件の特徴は以下の通りです。

  • 収入に対して家賃が高すぎる
  • 相場より家賃が安すぎる
  • 築年数が経ちすぎている
  • 日当たり・風通しが悪い
  • 共有スペースが荒れている

それぞれ詳しく見ていきましょう。

収入に対して家賃が高すぎる

最も選んではいけないのは、収入に対して家賃が高すぎる物件です。

適切な家賃の目安は、収入のおよそ3割といわれています。

この割合よりも家賃が高すぎると、生活費を圧迫し家賃の支払いに苦労するようになってしまうでしょう。

どれほど魅力的に感じられる物件でも、収入に対して家賃が高すぎる物件は避けましょう。

相場より家賃が安すぎる

周辺の相場に対して家賃が極端に安すぎる場合も、選ばない方がいい物件の特徴の1つです。

築年数や設備、立地に特に問題が見当たらないのに家賃が周辺相場より明らかに安い場合は、見えないトラブルや問題(瑕疵)がある物件かもしれません。

瑕疵物件とは、物理的・法律的・心理的など何らかの欠陥(瑕疵)がある状態の物件のことです。

瑕疵の内容や発生した時期によっては、貸主に告知義務がない場合もあります。

家賃が安すぎる理由が気になる場合は、不動産会社の担当者に確認してみましょう。

築年数が経ちすぎている

築50年を超えるような、築年数が経ちすぎている物件も選ばない方がいい賃貸物件です。

特に1981年以前の建物は、建築基準法が改正される前の旧耐震基準で建てられているため、耐震性能に不安が残ります。

旧耐震基準で建てられていても、その後耐震補強工事がされている場合もあります。

築44年を超えるアパートを検討する際は入居前に必ず耐震性の確認をしておきましょう。

日当たり・風通しが悪い

日当たりや風通しが悪い物件は、湿気がこもりカビが生えやすくなるなど、住環境の悪化につながります。

内見をするときは周囲に高い建物がないかどうかを確かめ、日当たりや風通しについても必ず確認しましょう。

もし実際に内見ができない場合は、間取り図で窓が2ヶ所以上設けられているかを確認すると、通風を確保しやすい物件の目安になります。

共有スペースが荒れている

ゴミ捨て場やエントランスの郵便受け付近の使い方のマナーが悪く、荒れている物件も避けた方がいい物件です。

住み心地のよさは他の入居者の様子にも大きく影響されますので、マナーの悪さが出てしまっている環境では、入居後に隣人トラブルなどで悩まされる可能性もあります。

ゴミ捨て場の使い方と同時に、エントランス部分の掲示板に騒音などへの注意書きが貼られていないかも、あわせて確認しておくとよいでしょう。

【設備編】避けたい・注意したいポイント

室内の設備から見る、選ばない方がいい物件としての注意ポイントは以下の3つです。

  • 設備のメンテナンスがされていない
  • 収納スペースが少ない
  • コンセントの数が少ない

それぞれの項目について、詳しく解説します。

設備のメンテナンスがされていない

給湯器やガスコンロなどの加熱機器、エアコンなど、賃貸物件は備え付けの設備を利用する費用も含めて家賃を支払っています。

賃貸物件の設備は、メンテナンスが適切にされていないと突然お湯が出なくなったり、エアコンが効かなくなったりといった不具合につながります。

物件を選ぶときは、設備のメンテナンスが前回はいつ頃行われたかも確認しておくとよいでしょう。

収納スペースが少ない

収納スペースが少ないと、物があふれてしまい快適に暮らせません。

造り付けのクローゼットなど、できるだけ十分な収納スペースが確保できている物件を選びましょう。

クローゼットが備わっていれば、タンスなどの家具を置く必要がなくなるため、室内もその分広く使えます。

コンセントの数が少ない

生活に必要な家電は意外に多く、冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器、洗濯機、テレビ、掃除機などさまざまです。

冷蔵庫や洗濯機など水回りで使う家電には、アース線付きのコンセントが必要な場合もあります。

コンセントが少ないと家電の抜き差しが増え、危機への負担やタコ足配線による火災リスクも高まります。

十分なコンセントの数が確保されている物件を選びましょう。

ファミリー世帯が選ばない方がいい賃貸物件の特徴

ファミリー世帯が選ばない方がいい賃貸物件としては、以下の4つの特徴があげられます。

  • 周辺の交通量が多い
  • 2階以上の部屋でエレベーターがない
  • 木造アパートで遮音性が低い
  • 他に子育て世帯が入居していない

それぞれ詳しく解説します。

周辺の交通量が多い

急な飛び出しなどの事故を防ぐためにも、小さなお子さまがいるファミリー世帯の方は周辺の交通量が多い物件は避けましょう。

防犯の観点からもできれば大通り沿いは避け、一本裏道に入った環境だとお子様連れで外出する際も、危険が少なくて済むので安心です。

二階以上の物件でエレベーターがない

子どもが小さな間は、ベビーカーや抱っこ紐に入れたお子さまなど、ただ買い物に行くだけでも荷物が多くなります。

二階以上の物件でエレベーターがないと、何度も往復しなければならずストレスを感じやすいです。

一階以外の部屋に住む場合は、できるだけエレベーター付きの物件を選ぶようにしましょう。

木造アパートで遮音性が低い

小さなお子様がいる世帯は、どうしても足音や人の声などが騒々しくなってしまいます。

木造アパートは他と比べると周辺に音が伝わりやすく、遮音性が低い構造です。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造など、できるだけ遮音性の高いアパートを選びましょう。

他に子育て世帯が入居していない

他に子育て世帯が入居していないアパートも、ファミリー世帯にとっては選ばない方がいい物件です。

単身世帯や夫婦二人暮らし世帯と比べると、ファミリー世帯はどうしても騒音が発生しやすく、外出時も目につきやすくなってしまいます。

いわれのないトラブルに巻き込まれるのを防ぐためにも、同じようなファミリー世帯が入居しているアパートを選ぶと安心です。

賃貸で「妥協ライン」にしてもいいポイント

賃貸物件における「選ばない方がいい物件の特徴」をご紹介してきましたが、すべてを考慮していると借りられる物件がなくなってしまう、と感じる方もいるでしょう。

賃貸物件に求める条件はそれぞれ異なりますし、妥協ラインとして判断してもいいポイントもあります。

  • 築年数は「管理状態」で判断
  • 駅から徒歩15分以内なら妥協圏内
  • 浴室の広さ・追い焚き機能

妥協ラインとして考えやすい、これら3つのポイントについて見ていきましょう。

築年数は「管理状態」で判断

一般的に、築年数が新しい物件ほど人気が高く、築年数が経つにつれて空室が増える傾向にあります。

しかし、築年数だけでなく、建物の管理状態も重要な判断材料です。

定期的な清掃や外壁・設備のメンテナンスがしっかりと行われていれば、築年数が古くても快適に暮らせる物件は多くあります。

築年数をあえて絞らずに、管理状態から判断してみるのもよりよい物件に出会うコツの1つです。

駅から徒歩15分以内なら妥協圏内

賃貸物件は駅からの所要時間が短いほど家賃も人気も高くなりますが、あえて距離を広くとって徒歩15分以内で探してみると、物件の選択肢も広がります。

最寄駅からの所要時間で考えると15分近くかかる立地でも、物件のすぐ近くにバス停がある場合も少なくありません。

帰り道に商店街などがあれば、帰宅途中に日用品や食料品を買えるので、利便性も高まります。

周辺環境がどのような様子かも考えながら、駅までの所要時間を決めていくとよいでしょう。

浴室の広さ・追い焚き機能

浴室の広さや機能にこだわりを持つ人は多いですが、日常的にシャワーで済ませる機会が多い人にとっては、浴室の広さや追い焚き機能は必要不可欠なものではありません。

最近は追い焚き機能付きの物件も増えていますが、機能が充実している物件は家賃も高くなることが多いため、自分に必要な広さと機能で選んでみるのもポイントです。

まとめ

立地や建物、設備など、選ばない方がいい賃貸物件の特徴はさまざまですが、妥協できる条件を見極めることで、思わぬ掘り出し物の物件に出会えることもあります。

どのような物件を選ばない方がいいのかの基準はあくまで参考にとどめ、自分自身が大切だと感じる条件も合わせて考えることが、賃貸物件選びでは大切です。

それぞれの条件を照らし合わせ、不動産会社の担当者の協力も得ながら理想の物件探しを進めましょう。

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