「都市ガスとプロパンガスって何が違うの?」
「賃貸物件に住むなら、都市ガスとプロパンガスどっちの物件がいいの?」
賃貸物件を探していると、このような疑問を持つのではないでしょうか?
一人暮らしをするなら、都市ガスの賃貸物件がおすすめです。
ガス料金が安くなるので、初めての一人暮らしでも毎月のやりくりが楽になりますよ。
当記事では、都市ガスとプロパンガスの違いや、一人暮らしに都市ガスの賃貸物件がおすすめな理由についてご紹介します。
この記事の目次
都市ガスとプロパンガスの違い
お風呂や料理にと、ガスは私たちの生活に欠かせないものです。
ここでは、家庭で使われる「都市ガス」と「プロパンガス」の違いを3つ紹介します。
都市ガス | プロパンガス | |
主な構成 | 天然ガス 液化天然ガス | 液化石油ガス |
供給方法 | ガス導管 | ガスボンベ |
重さ | 軽い | 重い |
「違いを知る必要ってあるの?」と思うかもしれません。
性質の違いを知ると
「なぜガス料金に差があるのか?」
「自分の住んでる賃貸物件が、どちらのガスを使っているのか?」
が簡単に理解できます。
今理解できると、次の引っ越しの時に調べ直さなくて済みますよ。
上記の3つの違いを踏まえて、都市ガスとプロパンガスの特徴を見ていきましょう。
都市ガスとは
都市ガスは、メタンを主成分とした天然ガスと液化天然ガスから作られています。
都市ガス用ガス警報機を天井の近くに設置するのは、主成分のメタンは空気よりも軽いためです。
液化天然ガスは海外から液体の状態で運ばれてきます。
気体を液化すると体積が小さくなるため、たくさんのガスを運ぶことが可能なんですよ。
日本に着いた後は液体から気体に戻して、地下のガス導管から各家庭へ供給されます。
プロパンガスとは
プロパンガスとは、プロパン・ブタンが主な成分の液化石油ガスから作られています。
都市ガス用ガス警報機を床の近くに設置するのは、主成分のブタンが空気よりも重いのが理由です。
液化天然ガスと同様に、液体の状態で海外から日本に届きます。
都市ガスと違う点は、液体のままガスボンベに詰められているところ。
プロパンガスは冷たくしたり圧力をかけると、簡単に液体から気体にできます。
都市ガスを気体から液体にするには、何度も冷却作業をしなければなりません。
そのため、都市ガスは気体のまま供給されています。
一人暮らしに都市ガスの賃貸物件を選ぶべき3つの理由
一人暮らしに都市ガスの賃貸物件を選ぶべき理由は、3つあります。
- ガス料金が安くなるから
- ガス料金以外の生活費も安くなるから
- プロパンガスから都市ガスに変更ができないから
以下で詳しく見ていきましょう。
1.ガス料金が安くなるから
都市ガスはプロパンガスに比べて、ガス料金が安くなります。
実際に、都市ガスに変えるとどのくらい安くなるでしょうか。
そこで、一人暮らしのガス料金を計算してみました。
(計算式はこちら)
1カ月分のガス料金は、プロパンガスは4,873円。都市ガスは2518.8円です。
1年間で比べると、28,260円もの差が出ます。
「どうして都市ガスの方が安いの?」と疑問に思いますよね。
都市ガスが安い理由はこの2つです。
- 配送コストがかからないから
- 公共料金だから
都市ガスは、地下のガス導管から供給されるので配送コストがかかりません。
また公共料金なので、急に料金が上がることもなく安心です。
一人暮らしが始まるのと同時に、家計の管理も始まります。
「月々の出費が多くて、なかなか貯金ができない」と悩んだら、固定費を見直しましょう。
一人暮らしをするなら、ガス料金の安い都市ガスの賃貸物件を選ぶべきです。
2.ガス料金以外の生活費も安くなるから
都市ガスの賃貸物件で一人暮らしを始めると、ガス料金以外の生活費も節約できます。
なぜなら、会社によってはセット割があるからです。
例えば、電気のセット割。
一緒に申し込むと電気料金が安くなる、というものです。
プロパンガスの1/2のガス料金になるのに、電気料金まで安くなるのは嬉しいですよね。
一人暮らしをするなら、ガス料金と一緒に生活費も安くなる都市ガスの賃貸物件がおすすめです。
3.プロパンガスから都市ガスに変更ができないから
もともと住んでいる賃貸物件がプロパンガスだった場合、都市ガスに変更ができません。
理由はガスの供給方法が違うからです。
プロパンガスはガスボンベから供給されますが、都市ガスは地下のガス導管から供給されます。
そのため、近くに都市ガスの配管がなければ工事ができません。
近くにあったとしても、都市ガスを使えるようにするには工事が必要になります。
今まで使っていたガス機器が使えなくなるため、全部屋のコンロや給湯器の交換も必要です。
大家さんにメリットが少ないのが理解できますよね。
ガス料金の節約を考えるなら、最初から都市ガスの賃貸物件を選びましょう。
都市ガスのアパートのデメリット2つ
都市ガスの賃貸物件は、ガス料金が安くなるので魅力的です。
しかし、都市ガスの賃貸物件にもデメリットがあります。
デメリットを理解した上で物件を選べば、入居後に後悔しません。
ここでは、都市ガスのアパートのデメリットを2つ説明します。
- 都市ガス対応の賃貸物件が物件が少ないから
- 災害時の復旧が遅いから
以下で詳しく見ていきましょう。
1.都市ガス対応の賃貸物件が物件が少ないから
都市ガスの賃貸物件にこだわると、物件の選択肢を狭めてしまいます。
なぜなら、都市ガスが使える賃貸物件は、プロパンガスの賃貸物件に比べて少ないからです。
経済産業省によると、平成26年度末で都市ガスの普及率は46.3%。
東京や大阪は80%以上普及していますが、地方によっては10%以下の場所もあります。
(参考:経済産業省「電力及びガスの小売全面自由化について」)
物件選びを始めると「会社の近くに住みたい」「ペットと一緒に暮らしたい」など、いろいろな希望が出てきますよね。
都市ガスの賃貸物件は少ないため、こだわりたい条件がある人にはおすすめしません。
2.災害時の復旧が遅いから
都市ガスは災害時に復旧が遅れます。
配管が地下にあるため、確認や修復するのに時間がかかるからです。
実際に東日本大震災では、プロパンガスが都市ガスよりも約1週間早く完全復旧しました。
(参考:日本LPガス協会「災害に強い 事例:東日本大震災」)
プロパンガスは、個別のボンベにガスが詰められているため、確認作業が早く終わります。
災害が起きたときに、一人暮らしだと不安でたまりませんよね。
そんな人は、すこしでも復旧が早いプロパンガスの物件がおすすめです。
都市ガスの賃貸物件でも、プロパンガスの賃貸物件でも、防災用にガスコンロとガスボンベを常備しておきましょうね。
賃貸物件で都市ガスかプロパンガスか見分ける3つの方法
簡単に都市ガスかプロパンガスか見分ける方法を3つ紹介します。
- ガスボンベの有無
- 火災報知機の位置
- ガスメーターの表示
以下で詳しく見ていきましょう。
1.ガスボンベの有無
屋外にあるガスボンベの有無で、どちらのガスが使われているか見分けることができます。
ガスボンベがあればプロパンガス、なければ都市ガスです。
都市ガスは、地下のガス導管から供給されるのでガスボンベの必要がありません。
ガスボンベは、直射日光が当たらない風通しの良い場所に設置されています。
設置場所がわからない場合は、次の方法で確認しましょう。
2.ガス漏れ警報器の位置
ガス漏れ警報器の位置で、どちらのガスを使用しているかがわかります。
天井付近にあれば都市ガス、床付近にあればプロパンガスです。
ガスが漏れると、空気より軽い都市ガスは天井へ、空気より重いプロパンガスは床へとガスがたまります。
ガスがたまる場所に応じて、設置する位置が決められているんですね。
しかし、ガス警報器は設置が義務付けられていません。
ガス警報器が設置されていない賃貸物件では、次の方法で確認しましょう。
3.ガスメーターの液晶画面の有無
ガスメーターに液晶画面があればプロパンガス、なければ都市ガスです。
プロパンガスの場合は、問題が起こると液晶に理由が表示されます。
都市ガスのガスメーターには液晶画面がありません。
代わりに、問題が起こるとメーターのランプが赤く点滅します。
設置場所は、共用の廊下の扉の中や建物の外です。
ガスメーターは使用量がわかるのはもちろんですが、ガスの復帰の時にも使います。
地震でガスが遮断された時に慌てないために、ガスメーターの場所を確認しておきましょう。
引っ越すときの都市ガスの契約方法
物件選びを終えたら、引っ越しに向けて準備を進めていきます。
引っ越しをするときのガスの手続きは、以下の通りです。
- 契約しているガス会社の解約をする
- 電話やインターネットで申し込む
- 開栓作業に立ち会う
詳しく見ていきましょう。
1.契約しているガス会社の解約をする
引っ越しをするときは、今契約しているガス会社の解約を行います。
電話やインターネットで解約の手続きを行いましょう。
東京ガスでは、オートロック式の建物の場合は立ち会いが必要になります。
立会をするのは、代理人やマンションの管理人でも大丈夫ですよ。
作業は無料で、時間は10分ほどです。
引っ越しシーズンになると、解約の申し込みが増えるので、引っ越しの日時が決まったら早めに連絡しましょう。
2.電話やインターネットで申し込む
引っ越しが決まったら、電話やインターネットでガスの申し込みをします。
解約の時と同様、引っ越しシーズンは申し込みが増えるので、インターネットからの申し込みが便利です。
ガスの契約先がわからない場合は、仲介をしてくれた不動産会社さんや、引っ越し先の大家さんに聞いてくださいね。
引っ越しの場合、新しい引っ越し先で開栓作業に立ち会う必要があります。
ガスの申し込みの前に、開栓の希望日の候補を何日か考えておくと良いでしょう。
3.開栓作業に立ち会う
新居へ引越したら、開栓作業に立ち会います。
代理人やマンションの管理人でも大丈夫です。
点火確認試験などを行うので、都市ガス対応のガスコンロを用意しましょう。
作業時間は20分〜40分ほどで終わります。
賃貸物件で別の都市ガス会社へ変更する方法
もう少し家計を楽にしたいと思ったら、ガス会社の変更を考えましょう。
ガス会社の変更は、希望のガス会社へ申し込みするだけです。
すでに都市ガスの賃貸物件に済んでいるのであれば、工事の必要がないので立ち合いがありません。
賃貸物件で別の都市ガス会社へ変更する方法は、このようになります。
- 都市ガス会社を決める
- 電話やインターネットで申し込む
以下で詳しく見ていきましょう。
1.都市ガス会社を決める
変更先のガス会社を決めましょう。
各社でさまざまなプランやキャンペーンがあります。
電気とのセット割なら電気代も安くなるので、家計のやりくりがもっと楽になりますよ。
今の料金と比較しながら、お得なガス会社を見つけましょう。
2.希望のガス会社へ申し込む
ガス会社が決まったら、早速申し込みです。
今回は例として、東京ガスの場合を紹介しますね。
別のガス会社から東京ガスへ切り替える場合は、まず申込書を取り寄せましょう。
申込書が届いたら必要事項を記入し、担当者に渡すか、郵送します。
東京ガスが申込書の内容を承諾したら、契約成立です。
契約成立日以降の最初の定例検針日の翌日からガスの供給が始まります。
「契約していたガス会社を解約するのが面倒だな」と思うかもしれませんね。
契約しているガス会社の解約は、東京ガスが代行してやってくれますよ。
(参考:東京ガス「お使いのガスを東京ガスに切り替えるお手続き」)
会社によって、手続きの仕方や契約成立までにかかる日数が異なる場合があります。
詳しくは、契約する会社のホームページで確認するか電話で問い合わせてくださいね。
まとめ
お風呂や料理に、ガスは毎日の生活に欠かせないものです。
都市ガスの賃貸物件を選ぶだけで、毎月のガス料金をプロパンガスの約½の金額に抑えることができます。
しかし、都市ガスの賃貸物件にもデメリットがあります。
メリットとデメリットを比べて、後悔のない賃貸選びをしましょう。
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