家賃6万円で必要な初期費用の目安は?内訳と安く抑えるコツを紹介!

新居への引っ越しで、必ずかかるのが初期費用。

引っ越しには何かとお金がかかりますし、抑えられる費用はできるだけ安く済ませたいですよね。

今回は家賃6万円の物件の入居に必要な、初期費用の目安を紹介します。

詳しい内訳や安く抑えるコツも紹介しますので、物件探しにどうぞお役立てください。

初期費用の目安は家賃の5~6ヶ月分

一般的な初期費用の目安は、家賃の5~6ヶ月分です。

家賃6万円の物件なら、30万~36万円が目安です。

敷金や礼金、保証会社の利用料は家賃を基準に計算されるため、家賃価格によって初期費用の目安は変わります。

高額な家賃の物件ほど初期費用が高くなるのは、家賃が計算の基準になっているためなのです。

賃貸の初期費用はいつ払う?

初期費用の支払い期限は、不動産会社により多少前後しますが、多くが保証会社の審査完了後1~2週間に設定しています。

保証会社の審査結果が出るまでの目安は、およそ1週間。

中には即日や2~3日で結果が出る場合もあるため、申し込みから1~2週間が、初期費用の支払いタイミングと考えておくとよいでしょう。

気に入った物件が見つかったら、あらかじめ家賃の5~6倍の金額で、初期費用を簡易的に見積もっておくと安心です。

初期費用の内訳

初期費用に含まれるのは、主に敷金や礼金、不動産会社の仲介手数料や保証会社の利用料のほか、鍵の交換代と火災保険料です。

わかりやすく一覧にして、それぞれの相場と共に見てみましょう。

  相場 内容
敷金 家賃×0.5~1ヶ月分 部屋の修繕や原状回復のために、退去時まで預けておく費用。修繕にかかった費用が清算され、残金は後日返金される。
礼金 家賃×0.5~1ヶ月分 大家さんへのお礼の意味を込めたもの。地域によって相場に差があり、退去時に返金されない。
前家賃 家賃×1ヶ月分 入居月の翌月分の家賃。初期費用として支払うケースが多い。
日割り家賃 入居日に応じて変動 入居当月分の家賃を、月末までの日数で日割りした費用。入居日に応じて変わる。
仲介手数料 家賃1ヶ月分×税が上限 不動産会社に支払う手数料。宅地建物取引法で上限が定められている。
保証会社利用料 管理費を含めた総家賃×0.5~1ヶ月分 滞納された家賃を立て替える保証会社の利用料。保証会社により相場は異なる。
鍵交換代 15,000~20,000円+税 セキュリティ面から鍵交換は必須。入居時に交換する。
火災保険料 15,000~20,000円+税 火事のほか、台風などの自然災害による損害を補償。保険会社は管理会社から指定されるケースが多い。

相場をもとに、家賃6万円の初期費用を計算してみます。

敷金や礼金、保証会社利用料を家賃1ヶ月分。

鍵交換代や火災保険料は2万円+税と仮定。

入居日を月半ばで試算すると、家賃6万円の物件にかかる初期費用は、38万円です。

なお金額は、一般的な相場を基に行った試算です。あくまで参考としてお考えください。

家賃6万円の物件に必要な年収は?

家賃いくらの物件まで借りられるか迷ったら、年収を目安に考えましょう。

必要な年収の目安は、家賃の36倍です。

家賃6万円の物件で計算すると、6万円×36=216万円。

月収に換算すると、約18万円です。

金額は、部屋代のみで計算しています。

管理費や共益費は別途加算されますので、年収に不安がある方は、家賃を抑えて検討するとよいでしょう。

▶▶賃貸の審査で必要な年収は?家賃の目安や通過のポイントを解説!

初期費用を抑えるコツ

初期費用を抑えるには、次の8つのコツがあります。

  • 敷金礼金ゼロ物件を選ぶ
  • 仲介手数料が安い不動産会社を選ぶ
  • 連帯保証人のみで契約できる物件を選ぶ
  • 月初に入居する
  • 繁忙期を避ける
  • フリーレント物件を契約する

それぞれ具体的に解説します。

敷金礼金ゼロ物件を選ぶ

敷金礼金は、それぞれ家賃1ヶ月分で設定する物件が多く、初期費用の中でも負担が多い費用です。

敷金礼金ゼロの物件なら、大幅に初期費用を抑えられます。

敷金礼金がゼロの物件は、大家さんが早く入居者を見つけたい場合が多いです。

特に礼金は大家さんへのお礼金の意味合いが強いため、敷金は設定しても礼金はゼロにする物件が増えています。

価格交渉を考えているのなら、敷金よりも礼金で交渉した方が希望も通りやすいでしょう。

仲介手数料が安い不動産会社を選ぶ

仲介手数料の上限は、宅地建物取引法で「家賃×1ヶ月分+税」と定められています。

下限については制約がないため、不動産会社によっては、家賃の0.5ヶ月分の仲介手数料で取り引き可能です。

さらに費用を抑えたいのなら、所有者が不動産会社で仲介手数料不要の物件や、仲介手数料の割引キャンペーン中に契約するのもおすすめです。

いずれも機会は限られますので、定期的に物件掲載サイトや不動産会社のホームページを確認するとよいでしょう。

連帯保証人のみで契約できる物件を選ぶ

連帯保証人のみで契約できる物件なら、保証会社を利用しないので、初期費用が抑えられます。

保証会社は家賃が滞納されたときに、入居人に代わって滞納分の家賃を立て替える企業。

最近では全体の約8割と、ほとんどの物件で保証会社の利用が求められるようになりました。

しかし空き部屋を早く埋めたい大家さん側の意向により、あえて保証会社を使わず、連帯保証人のみで契約できる物件もあります。

自力で探すのは時間がかかるため、希望するなら不動産会社の担当者に相談するのがおすすめです。

月初に入居する

前家賃を支払わなくてすむよう、入居日を1日にするのもおすすめです。

前家賃とは、翌月分の家賃をあらかじめ初期費用に含めて支払う仕組みで、賃貸物件の入居では一般的な支払い方法です。

例えば入居日が15日だと、月末までの日割り家賃と翌月分の家賃を初期費用に含め、一括で支払います。

不動産会社にもよりますが、入居日を1日にすれば日割り分の家賃と前家賃が不要になるので、初期費用を抑えられます。

前家賃は翌月分の家賃の先払いなので、支払っても損ではありません。

支払いのタイミングをずらして初期費用の金額を抑えた形ですが、少しでもまとまった出費を抑えたいときには有効です。

繁忙期を避ける

価格交渉をしたいなら、繁忙期は避けましょう。

賃貸業界の繁忙期は、1~3月の新生活シーズンと、9~10月の転勤シーズン。

この時期は入居希望者が多いため、大家さんや管理会社と価格交渉がしにくいです。

急いで引っ越す必要がないのなら、他の時期を検討してもよいでしょう。

フリーレント物件を契約する

フリーレント物件とは、定められた期間の家賃が無料になる物件。

敷金や礼金が必要でも、フリーレント物件なら一定期間分の家賃を抑えられます。

フリーレントの仕組みは、多くの場合空き部屋を早く埋めるために導入されています。

物件によって無料期間は変わりますが、1ヶ月間無料にしているものが多いです。

さらに引っ越しで悩む人も多いのが、新居と旧居の契約期間が被って発生する、二重家賃。

新居がフリーレント物件なら、家賃の支払いが重なる心配もありません。

フリーレント物件で注意したいのが、「短期解約違約金」です。

無料期間の解約を防ぐため、フリーレント物件には大抵、解約すると違約金のかかる期間が定められています。

期間は物件により、1~2年とさまざま。

短期間で引っ越す可能性がある方は、フリーレント物件は避けた方がよいでしょう。

賃貸の初期費用は分割払いできる?

賃貸の初期費用は、現金か銀行への振り込みで、一括で支払うのが一般的です。

どうしても一括の支払いが難しければ、クレジットカードの分割払いも利用できます。

ただしクレジットカードで初期費用が支払えるかどうかは、不動産会社や物件によって異なります。

あらかじめ担当者に確認しておきましょう。

ただしクレジットカードで分割払いをすると、支払い回数により利息が多く発生します。

初期費用は高額なため、利息も高くなりやすいです。

分割払いは、ぜひ慎重な検討を重ねた上で利用してください。

初期費用を抑えるときの注意点

初期費用を抑えるには、3つの注意点があります。

  • 退去費用が高額になる
  • 入居日の月末に家賃の支払いが発生
  • 保証会社が利用必須のケースもある

それぞれ見ていきましょう。

退去費用が高額になる

敷金とは本来、退去時の修繕費用や原状回復費用として使われる費用です。

そのため敷金ゼロで入居していると、退去時の費用が実費で必要になるケースも。

物件によっては、敷金として入居時に徴収せず、退去時にクリーニング費用として支払いを求められます。

退去時の支払いが決まっている場合は、契約書に詳細が記載されていますので、敷金ゼロの場合は必ず確認しておきましょう。

入居月の月末に家賃の支払いが発生

前家賃として翌月分の家賃を支払っていれば、入居後しばらくは家賃の支払いが発生しません。

しかし前家賃をなくしていると、入居当月の家賃は月末すぐに支払う必要があります。

入居月の家賃分の貯蓄は、あらかじめ確保しておきましょう。

保証会社が利用必須のケースも

敷金は、家賃を滞納したときの補填費用としても使われます。

敷金ゼロだと万が一の補填ができないため、保証会社の利用を必須にしている物件が多いです。

初期費用を少しでも抑えたいのなら、敷金ゼロの物件は有効です。

しかし退去費用が高額になったり保証会社の利用が必須になったりもするため、契約書をよく読んだ上で契約しましょう。

保証料を安く抑えるコツはある?

入居に必須なケースが多い保証会社の保証料にも、安く抑えるコツがあります。

  • 連帯保証人を立てる
  • 保証内容を限定する
  • 大家さんと交渉する

特におすすめなのが、連帯保証人を立てる、保証内容を限定するの2つの方法です。

連帯保証人を立てると、大家さんや管理会社の信頼度が上がるので交渉自体がスムーズに行われやすくなります。

また保証会社のプランには、大抵以下が保証内容として含まれます。

  • 入居者が滞納した費用(家賃、共益費・管理費、駐車場代など)
  • 更新料
  • 退去時の原状回復費用
  • 退去時の残置物などの処理費用
  • 賃貸借契約違反による違約金や損害金
  • 裁判に発展したときの裁判費用

原状回復費用や残置物の処理費用などが実費でよければ、交渉次第ではプランから外すことも可能でしょう。

ただし保証内容は、大抵大家さんや管理会社が保証会社と協議して決めています。

変更できるかどうかは、事前に確認してから交渉しましょう。

最後に大家さんとの交渉についてです。

こちらも保証料を安くする方法ですが、心象が悪くなるリスクもあるため、あまりおすすめできません。

保証料ではなく、対応しやすい礼金で交渉する方が、後々のためにもおすすめです。

▶▶【賃貸】保証会社の費用とは?相場と安く抑えるコツを紹介

まとめ

賃貸の入居に必要な初期費用は、他の費用と比べて抑えられるポイントが多いです。

ただし初期費用を抑えたときは、別のタイミングで支払いが発生しますので、その点はくれぐれも注意してください。

初期費用が抑えられる物件を探すには、不動産会社の担当者に希望を伝え、適切な物件を紹介してもらうのが一番です。

担当者の協力を得ながら初期費用を抑え、入居後も負担の少ない新生活を目指しましょう。

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