「アパートとマンションって、どのような定義の違いがあるんだろう?」
「防音性が高く、騒音が気にならないのはどちらだろう?」
このような疑問をお持ちの方に当記事では、アパートとマンションの違いや、住みやすいのはどちらなのかをご紹介いたします。
アパートとマンションのどちらがいいか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
アパートとマンションの違いとは?
実は、アパートとマンションに明確な定義はありません。
法律によって定められていることもなく、基本的には不動産会社がアパートとマンションの定義を定めています。
階数の違い、例えば3階建て以上の賃貸物件はマンションだと、イメージしている方も少なくないでしょう。
しかし一般的に、アパートとマンションは階数のほか、構造の違いで分類されています。
では、どのように分類されているのか?というと下記の通りです。
アパート | マンション |
|
|
続いて、アパートとマンションの違いや基準を、より詳しく見ていきます。
アパートの基準や特徴
アパート(apartment)は本来、英語で集合住宅という意味。
日本ではアパートという単語が独自に使われています。
そして、アパートに分類される賃貸物件の条件が下記の通り。
- 2〜3階建ての集合住宅
- 木造もしくは軽量鉄骨造(LGS造)
基本的にアパートは2階建ての物件が多いです。
中には3階建て以上のアパートもありますが。木造や軽量鉄骨造の物件であればアパートに分類されます。
また、アパートの主な特徴が下記の4つ。
1.家賃が安い
アパートはマンションと比べると家賃が安い傾向にあります。
というのもアパートは、マンションより建築コストがかからないからです。
アパートにはエレベーターやエントランスがありませんし、建物の規模も小さめ。
そのため管理費や維持費が抑えられ、それに伴い家賃も安めに設定されています。
2.通気性がいい
アパートは通気性がいいのも特徴。
特に木造アパートは通気性が高いため、夏は熱がこもりにくく、冬は結露が発生しにくいです。
結果、結露によるカビの発生を予防できます。
さらに木造アパートは吸湿性も高いので、梅雨時期のジメジメも軽減されます。
しかし通気性の高さが原因で、エアコンなど冷暖房器具の効きが弱くなる可能性があります。
なので冷暖房器具を使う時は、夏の断熱や冬の防寒対策を講じるといいでしょう。
3.梁がない
梁(はり)とは屋根や床の荷重を柱に伝えるもので、柱と柱の間にかけられています。
地震の揺れによる建物の変形を防ぐ役割などがあります。
マンションは梁があることが多いのですが、アパートには梁がありません。
梁がない=耐震性が低いのでは?と思いがちですが、近年は施工技術も向上しているので、あまり心配しなくても大丈夫です、
また梁がない分、部屋を広く使えるので、家具や家電も好きなように設置できます。
4.耐火性が低め
アパートの構造は木造や軽量鉄骨造です。
木造は素材が木なので、万が一火災が発生した時は火が燃え移りやすいです。
また、軽量鉄骨造に使われる素材も熱の影響を受けやすいです。
そのため熱によって建物が変形、倒壊する可能性がゼロではありません。
このことからアパートは、全体的に耐火性が低いと言えます。
とはいえ近年は耐火性を高める工法も増えています。
(ツーバイフォーなど)
ツーバイフォー(2×4)については下記記事にて詳しく解説されているので、気になる方はチェックしてください。
▶▶ツーバイフォーの特徴/一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会
アパートの基準や特徴おさらい
アパートの基準や特徴をおさらいすると、下記のようになります。
- 2〜3階建ての木造もしくは軽量鉄骨造
- 家賃が安い
- 通気性がいい
- 梁(はり)がない
- 耐火性が低め
続いてマンションの基準や特徴を詳しく見ていきます。
マンションの基準や特徴
マンション(mansion)とは本来、英語で豪邸という意味で、集合住宅を指す単語ではありません。
しかし日本では、中高層の集合住宅を意味する言葉として使われています。
では、どのような基準の集合住宅がマンションに分類されるのかというと、下記2点に該当するものです。
- 3階建て以上
- 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造
アパートが2〜3階建での集合住宅なのに対し、マンションは3階建て以上。
そして構造が鉄骨造(S)、鉄筋コンクリート造(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)となっています。
また、マンションの主な特徴が下記の4つです。
1.耐火性・耐震性が高い
マンションの最大の特徴は耐火性・耐震性の高さです。
木造や軽量鉄骨造のアパートに対しマンションは、鉄筋や鉄骨、コンクリートで作られています。
そのため火が燃え移りにくく、地震にも強いのです。
2.セキュリティが充実
マンションはアパートに比べてセキュリティが充実しています。
例えば防犯対策。
マンションはエントランスなどの共用部分に防犯カメラが設置されており、出入口もオートロックになっていることが多いです。
部屋にモニター付きインターホンが付いていることもあるので、防犯性を気にする方にとっては心強いですね。
3.家賃が高め
マンションは家賃が高め。
アパートに比べて建築コストが高く、さらに管理費や維持費もかかっているからです。
マンションは基本的に、エントランスやエレベーターがありますが、メンテナンスや掃除の費用が生じます。
それに伴い、家賃が高めに設定されている傾向にあります。
4.定期的な換気が必要
マンションに住む場合は定期的な換気が必要です。
鉄筋や鉄骨、コンクリートで作られているので密度が高く強固な分、通気性が悪くなっているのです。
そのため換気を怠ると室内の湿度が上昇し、いつの間にか結露やカビが発生する恐れが。
結露によるカビを防ぐためにも定期的に換気し、湿度を上げ過ぎないよう注意しましょう。
マンションの基準や特徴おさらい
マンションの基準や特徴をおさらいすると、下記のようになります。
- 3〜4階建て以上で鉄筋・鉄骨・コンクリート造
- 耐火性・耐震性が高い
- セキュリティが充実
- 家賃が高い
- 定期的な換気が必要
アパート・マンションそれぞれ、一長一短あることがお分かりいただけたでしょうか?
続いての項目では、アパートとマンションは結局どちらが住みやすいのか?詳しく解説していきます。
アパートとマンションはどちらが住みやすい?
住みやすさの基準は、入居者の状況によりけり。
例えば家賃を出来るだけ抑えたいなら「アパート」の方が住みやすく、セキュリティなどを優先するなら「マンション」の方が住みやすいと言えます。
上記を踏まえ、アパート・マンション暮らしに適しているのはこのような人という基準をご紹介いたします。
-
アパート暮らしに適している人→家賃を抑えたい人
繰り返しになりますが、アパート暮らしに適している人は、「家賃を少しでも安く抑えたい人」です。
アパートとマンションの違いで解説したように、アパートの方が家賃が低め。
同じ条件(立地・築年数・間取り)でも、アパートの方が基本的には家賃が安いです。
参考例をまとめた表が下記の通り。
間取り | アパート | マンション |
1R | 6.4万円 (築3年・徒歩15分) |
12.9万円 (築4年・徒歩13分) |
1K | 5.3万円 (築26年・徒歩15分) |
6.9万円 (築27年・徒歩13分) |
1DK | 9.0万円 (築25年・徒歩8分) |
9.6万円 (築27年・徒歩8分) |
※新宿駅周辺のアパートとマンションを比較
※カッコ内の時間は、徒歩で新宿駅までかかる所要時間
同条件で比較してみると、アパートの方が安い家賃で住めることがわかります。
家賃が低い=毎月の固定費を節約できるので、一人暮らしにもピッタリですね。
マンション暮らしに適している人→家賃が高くてもセキュリティを充実させたい人
マンション暮らしに適している人は、「セキュリティを充実させたい人」です。
アパートより家賃が高いもののその分、オートロックなどのセキュリティが充実しています。
なので女性で一人暮らしをする場合は、マンションを検討されてもいいでしょう。
エレベーターが設置されていたり、エントランスなどの共用部分は業者さんが掃除してくれたりと、設備が整っているのもマンションの魅力です。
一人暮らしをするならアパートの方がおすすめ
女性で一人暮らをするならマンションを検討してもいいと記載しましたが、やはり家賃がネックになります。
お金に余裕があるならマンションでも問題ありませんが、一人暮らしをするとなるとやはり、少しでも節約したいところ。
特に初めて一人暮らしをするのであれば、マンションよりアパートを選んだ方がいいでしょう。
アパートの方が一人暮らし向けの物件が多く出回っているのでその分、希望に沿ったお部屋を見つけやすいです。
「一人暮らしをしたいけど、できるだけ安い家賃で条件のいい部屋に住みたい」
という方は、アパートの方がおすすめです。
※下記記事にてアパートの探し方をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
▶▶【アパートの探し方】おすすめの流れと7つのコツをご紹介!
アパートとマンションはどちらの方が防音性が高い?
アパートとマンションで防音性が高いのは「マンション」です。
アパートの構造は木造や軽量鉄骨造なので、通気性がいい代わりに防音性が低いです。
一方マンションの構造は鉄筋や鉄骨、コンクリート。
構造上、気密性が高いので生活音や騒音が聞こえにくいのです。
しかし上記はあくまでも目安で、中には例外もあります。
上の階の足音や隣人の話し声が聞こえるケースもあるので、一概に「マンションだから絶対に防音性が高い」とは言えません。
またアパートも近年、防音性を高める工夫が施されている物件が増えています。
なのでアパートだからといって嫌煙するのではなく、気になる物件を見つけたら一度内見してみるといいでしょう。
アパートの内見については下記記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
▶▶【アパート内見】チェックポイントや必要な持ち物まとめ!所要時間はどれくらい?
アパートとマンションの防音性について、構造以外に注意すべき点
アパートよりマンションの方が、防音性が高いことが分かりました。
マンションは鉄筋・鉄骨・コンクリートなど気密性が高い素材を使っているので、その影響で防音性が高いのです。
しかし防音性に影響を与えるのは、構造や素材だけではありません。
では、何が影響を与えるのかというと「間取り」です。
間取りによって防音性が高くも低くも感じられます。
アパートやマンションの間取りはリビングの位置をチェック
間取りを確認する上で重要視すべき箇所は「リビング」です。
リビングは生活の中心となるスペース。
テレビや音楽の音が流れたり、友人を招いた時などは会話の声が聞こえます。
そのためリビング同士が隣り合うと、生活音が聞こえやすくなります。
キッチンなどが隣り合わせであれば、生活音はそれほど気になりません。
ちなみに、生活音が気になりにくいのは角部屋。
角部屋であれば隣り合う部屋が一つだけなので、他に比べて生活音が気になりません。
ただしアパートの角部屋は人気ですぐに埋まりやすいです。
気に入ったアパートの角部屋を見つけたら、なるべく早めに内見するといいでしょう。
※アパートの内見についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
▶▶【アパート内見】チェックポイントや必要な持ち物まとめ!所要時間はどれくらい?
アパートとマンションの違いや住みやすさまとめ
アパートとマンションの違いや定義、住みやすさなどの違いをご紹介してきました。
本記事をまとめると、下記のようになります。
- アパートとマンションの違いは「構造」
- 家賃が安いのはアパート
- 防音性が高いのはマンション
- ただし間取りによっても住みやすさは左右される
- 一人暮らしに適しているのは「アパート」
アパート・マンションともに一長一短ありますが、これから一人暮らしをするのであれば「アパート」の方がおすすめ。
一人暮らし向けの物件が多くあり、マンションに比べて家賃が安いからです。
一人暮らしを始めると何かと費用が生じるので、節約できるところは節約したいところですね。
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