一人暮らしに向けて物件を探していると、1Rや1K、1DKといった間取りをよく目にします。
中でも1DKは他の間取りとの違いが分かりにくく、何が違うの?と疑問に感じることもあるでしょう。
今回は1Kと混同しやすい1DKの間取りの特徴について、詳しく解説します。
1DKに住むメリット・デメリットやおすすめのレイアウトも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1DKとは?
1DKとは、一部屋にダイニング(D)とキッチン(K)が備わった間取りのこと。
広さは30㎡が一般的で、畳数に換算するとおよそ18畳。
一人暮らしとしては十分な広さが得られる間取りで、キッチン空間と居室を分けられるため、自炊中心で生活したい方にもおすすめです。
1Kと1DKの違い
間取り図を見ると、1Kと1DKはどちらも居室が1つ備わった間取りのため、一見大きな違いはないようにも感じられます。
1Kと1DKの主な違いは、キッチン部分の広さです。
- 1Kのキッチンの広さ:およそ3畳まで
- 1DKのキッチンの広さ:およそ4.5畳~8畳
居室1部屋が備わっている部分は共通していますが、キッチン部分の広さによって間取りの呼び方が変わります。
なお、キッチンスペースが8畳よりも広くなったものが、1LDKの間取りです。
くつろげるリビングスペースも確保できるため、より空間にゆとりをもって生活できでしょう。
1DKで一人暮らしをするメリット
1DKで一人暮らしをすると、次の3つのメリットが得られます。
- 生活スペースを分けやすい
- 料理中のにおいや煙が寝室に届きにくい
- 家族や友人を招待しやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
生活スペースを分けやすい
1DKは、寝室に使える居室と食事をするダイニング、調理するキッチンと目的に合わせて室内を使えるため、生活スペースを分けやすい間取りです。
スペースが限られていると食事する空間とくつろぐ空間が重なりやすく、つい日常をだらけて過ごしてしまうこともあります。
生活スペースを分けやすい1DKなら、空間ごとに異なった使い方をするため、生活にメリハリがつきやすくなるでしょう。
料理中のにおいや煙が寝室に届きにくい
1DKはキッチン・ダイニングと居室1部屋の間に仕切りがあるため、調理中のにおいや煙が寝室に届きにくいです。
ダイニングスペースでホットプレートを使って料理するときも、クローゼットや寝具へのにおい移りを気にする必要がありません。
また1Kと比べてキッチン自体もゆとりあるサイズが多いため、生活費を抑えるために自炊中心の生活をしたい方にも、おすすめの間取りです。
家族や友人を招待しやすい
寝室を別室で用意できる1DKは、プライバシーを確保できるので家族や友人を自宅に招待しやすくなります。
1Rや1Kに比べてスペースにゆとりもあるため、少人数での気軽な食事会もしやすくなるでしょう。
また玄関先で応対するときも室内の様子を覗かれにくいため、はじめて一人暮らしをする人にも安心です。
1DKで一人暮らしをするデメリット
メリットに続いて、1DKで一人暮らしをするデメリットとしては次の3つがあげられます。
- 築浅物件が少ない
- 掃除の手間がかかる
- 1Kや1Rよりも家賃が高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
築浅物件が少ない
1DKの物件は1980年代~1990年代に建てられたものが多いため、築浅の物件が少ないです。
中にはフローリングではなくカーペット敷きであったり、居室も洋室ではなく畳敷きの和室であったりすることも。
水回りも使い込まれたものが多く、旧式の設備をメンテナンスして使い続けているケースもあります。
適切にメンテナンスされていれば旧式の設備でも問題はありませんが、設備に不具合が多いと快適に過ごせません。
内見では周辺環境はもちろんのこと、内装のリフォームや設備のメンテナンスが適切に行われているかもよく確認しておきましょう。
光熱費がかかりやすい
1Rや1Kと比べて、1DKは照明の数が増えます。
室内の面積も広くなるため、エアコンの運転にかかる光熱費が気になる場合もあるでしょう。
サーキュレーターの併用や設定温度の調整など、節約を意識した運転が大切です。
1Kや1Rよりも家賃が高い
同等の設備や築年数で比べると、家賃は面積が広くなるほど高額になります。
そのため1DKの間取りは、1Kや1Rよりも家賃が高額になりやすいです。
できるだけ家賃を抑えつつ1DKの物件を検討したいときは、築年数や駅からの距離など条件の優先順位を変えつつ選んでみましょう。
一人暮らしに1DKは広すぎる?
はじめての一人暮らしでは、どの間取りを選ぶか迷ってしまい、1DKは広すぎるのではないかと感じることもあります。
一人暮らしに適切な広さを考える目安になるのが、国土交通省が公表する居住面積水準です。
<一人暮らしの場合>
- 最低居住面積水準:25㎡
- 誘導居住面積水準(都市型):40㎡
- 誘導居住面積水準(一般型):55㎡
この水準によると、都市部の共有住宅に暮らす水準となる面積は、25㎡~40㎡。
1DKの平均面積は30㎡ですので、一人暮らしで1DKを選んでも広すぎることはないでしょう。
1Kと1DKはどっちがいい?
間取りのよく似た1Kと1DKは、一人暮らしの物件探しでよく迷われます。
どちらにするか迷ったら、自分がどのように生活していきたいかを基準に考えてみましょう。
外出の機会が多く、帰ってきたら寝るだけなので物件はコンパクトなもので充分、という方は家賃も抑えられる1Kが適しています。
一方、自炊中心の生活でできるだけ生活スペースを分けたい方は、空間を仕切れる1DKの間取りがおすすめです。
1DKで女性が一人暮らしするのにおすすめのレイアウト
1DKの物件で女性が一人暮らしをするなら、室内をおしゃれに見せるレイアウトにこだわりましょう。
ポイントは、以下の通りです。
- 背の低い家具を選ぶ
- アクセサリーや小物を入れるチェストを用意する
- インテリアのテーマを統一させる
1DKの部屋をおしゃれに見せるなら、圧迫感を出さないために家具は背の低いものがおすすめ。
クローゼットが備わっている場合も、アクセサリーや小物を収納するチェストを用意すると、片付けやすく室内が散らかりにくいです。
またインテリアのテーマを統一させると、室内がまとまりおしゃれな印象も高まります。
ナチュラルテイストやフレンチテイストなど、女性に人気なテイストを中心に、好みのテーマを考えてみましょう。
1DKの間取りは同棲も可能?
生活空間を分けやすい1DKは、同棲にも適した間取りです。
キッチンが4.5畳~8畳ある1DKなら、2人で使うダイニングテーブルも十分設置できます。
1DKでの同棲は収納が不足するケースが多いため、どのように収納するかのコツを考えながら、できるだけ物を減らす工夫も取り入れましょう。
1DKでの同棲では、1人になれるスペースがありません。
相手に気を遣いすぎて気疲れしないために、適度に空間を分けつつ視線を遮るパーテーションを設置すると、気持ちも切り替えやすくなるでしょう。
1DKの間取りで同棲するときのレイアウトポイント
1DKの間取りで同棲するときのレイアウトのポイントは、以下の2つです。
- DK部分の広さに合わせて家具を変える
- 可動式やサブスクの家具で選択肢を広げる
それぞれ詳しく解説します。
DK部分の広さに合わせて家具を変える
キッチン・ダイニング部分が6畳以上あれば、ダイニングテーブルが置けるので二人暮らしで一緒に食事するときも配膳・下膳がスムーズです。
一方でダイニングテーブルにスペースを取られてしまうため、ソファを置くのは難しくなります。
ダイニングテーブルよりもソファを優先したい場合は、広めのローテーブルを置いて、ソファでも食事をしやすくするとよいでしょう。
可動式やサブスクの家具で選択肢を広げる
1DKで同棲するなら、後からレイアウトを変えやすいように、可動式の家具を選んでおくのもポイントです。
テーブルも高さを変えられるタイプを選んでおけば、ソファ周りのローテーブルからパソコン作業用のワークデスクまで、幅広い用途で使えます。
選択肢を限定せずにライフスタイルの変化に合わせたければ、購入ではなくサブスクの家具を利用するのも方法の1つ。
1DKは限られたスペースでの二人暮らしになるため、お互いのストレスをできるだけ減らせるようなレイアウトを心がけましょう。
1DKで同棲するときの注意点
1DKの物件で同棲するなら、意識しておきたい注意点が2つあります。
- 必ず二人入居可の物件を選ぶ
- 収納の確保に工夫が必要
それぞれ詳しく見ていきましょう。
必ず二人入居可の物件を選ぶ
1DKに限りませんが、同棲するときは必ず二人入居可の物件を選んでください。
1DKの間取りでは二人暮らしも十分できますが、物件によっては単身者限定とされている物件もあります。
単身者限定物件での同棲は契約違反にあたるため、決して行ってはいけません。
強制退去になる可能性は少ないですが、大家さんや管理会社からの心象は著しく下がるため、物件の条件をよく確認したうえで契約しましょう。
収納の確保に工夫が必要
1DKの間取りで快適に二人暮らしをするなら、収納への工夫も欠かせません。
何が・どこにあるかを分かりやすい引き出し収納をメインに使い、バッグや小物類はシェルフにかける収納を取り入れるのもおすすめ。
お互いの衣類を同じ場所に収納すると、片付けの頻度や畳み方といった、些細なすれ違いからトラブルにつながることも。
スペースに余裕があれば、使用頻度が高い衣類は収納する場所を分け、それぞれの管理でチェストを分けてみるのもよいでしょう。
まとめ
居室1部屋とキッチン・ダイニングエリアを備えた1DKの間取りは、一人暮らしと二人暮らしどちらでも対応できる間取りです。
広さで選ぶのも大切ですが、より快適に暮らすなら一人暮らしをはじめてから自分がどのように過ごしていきたいかをイメージして物件を選ぶのがおすすめ。
物件探しに迷ったら、不動産会社の担当者に相談しながら希望条件を整理してみましょう。
1DKの間取りではどのような暮らしができるかを考えつつ、理想のお部屋探しを進めてください。