賃貸の保証会社で審査が甘いのは?独立系の一覧も紹介

賃貸を契約するときに行われるのが、保証会社による入居審査です。

入居審査は、どの保証会社で申し込むかによって、審査の厳しさが変わります。

中には年収への不安や過去の滞納が原因で、できるだけ審査が甘い保証会社に申し込みたいと考える方もいるでしょう。

今回は審査に不安を抱いている方に向け、審査が甘いといわれている賃貸の保証会社を紹介します。

審査で見られるポイントも詳しく解説しますので、入居審査を受ける方はぜひ参考にしてください。

保証会社で審査が甘いのは「独立系」

賃貸の保証会社は、次の3つにわけられます。

  • 信販系
  • LICC系
  • 独立系

審査が厳しいのは、大手クレジットカード関連企業が運営する「信販系」の保証会社。

クレジットカードやローンの利用状況も確認されるため、未払いや滞納の履歴があると、審査には通りません。

一方、審査がゆるいのは「独立系」の保証会社。

「独立系」の保証会社は独自の審査基準を持っているため、過去の信用情報は調査されません。

審査のゆるさを重視するなら、独立系の保証会社を検討するとよいでしょう。

独立系保証会社一覧

独立系の保証会社としては、主に次の6社があげられます。

  • フォーシーズ株式会社
  • 日本セーフティー株式会社
  • 株式会社Casa
  • JID(日本賃貸保証株式会社)
  • プラザ賃貸管理保証株式会社
  • ハウスリーブ株式会社

各社の特徴を、見ていきましょう。

フォーシーズ株式会社

審査通過率の高さで知られるのが、フォーシーズ株式会社です。

フォーシーズの審査通過率は98%を超え、過去に家賃滞納がなければ、さらに通りやすいといわれています。

しかし初回保証料は高額で、相場が家賃の50%なのに対し、フォ―シーズでは家賃の100%。

費用よりも審査の通りやすさを選ぶなら、フォーシーズが利用できる物件を紹介してもらうとよいでしょう。

日本セーフティー株式会社

日本セーフティー株式会社は、保証業界の最大手企業です。

無職や生活保護受給者、外国籍の方でも審査に通りやすく、全国で展開しています。

通常、審査の甘い保証会社はリスクを最小限に抑えるため、初回保証料が高額です。しかし日本セーフティーは、相場と同じで家賃の50%。

審査の甘い独立系でも、相場と同等の保証料で利用できるのが特徴です。

株式会社Casa

株式会社Casaは、東証一部に上場する大手保証会社。

支払い能力を証明でき、家賃滞納履歴がなければ、審査にも通りやすいです。

しかし家賃滞納には特に厳しく、過去にCasaを利用して家賃を滞納していると、審査には通らないといわれています。

家賃の滞納履歴がある方は、不動産会社の担当者にどの保証会社で審査するのか、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

JID(日本賃貸保証株式会社)

JID(日本賃貸保証株式会社)は、1995年に国内で初めて賃貸保証事業を行った企業として知られています。

沖縄をのぞく全国に事業所があり、提携代理店数も多いです。

注意点は、審査時に緊急連絡先や勤め先に在籍確認の連絡が入ること。

必要に応じて、連帯保証人や勤め先に連絡が入ると伝えておきましょう。

プラザ賃貸管理保証株式会社

プラザ賃貸管理保証株式会社は、レオパレス21のグループ会社。

レオパレス21が管理する物件に入居するときは、ほぼこの保証会社で審査を受けます。

審査基準はゆるく、過去にレオパレス21での家賃滞納履歴がなければ、さらに通りやすいです。

ハウスリーブ株式会社

ハウスリーブ株式会社は、「DK SELECT」という賃貸ブランドを運営する、大東建託グループの保証会社。

独立系保証会社のため、信用情報は確認せず独自の基準で審査を行います。

過去の滞納履歴があっても、雇用証明書や給与明細など、現在の支払い能力を証明できれば、審査に通りやすいです。

【番外編】エルズサポート株式会社

独立系の保証会社以外に、エルズサポート株式会社も審査に通りやすい保証会社として知られています。

生活支援サービスを提供するホームネット株式会社が運営し、年齢や国籍、職業には比較的寛容です。

しかしエルズサポートは、全国賃貸保証業協会に加盟するLICC系の保証会社であるため、滞納履歴があると審査に通るのは難しいです。

不安なのが年齢や職業、年収の低さなら、利用を検討してみるとよいでしょう。

保証会社の審査が厳しいランキングは?

審査する保証会社は自由に選べませんが、不動産会社の担当者に事前に確認すれば、どの保証会社で審査を受けるのか教えてもらえます。

審査が厳しい信販系とLICC系の保証会社を一覧で紹介しますので、参考にしてください。

1位:信販系保証会社

信販系でよく利用されている保証会社は、以下の通りです。

  • 株式会社アプラス
  • SBIギャランティ株式会社
  • 株式会社エポスカード
  • 株式会社オリエントコーポレーション
  • 株式会社オリコフォレントインシュア
  • 株式会社クレディセゾン
  • 株式会社ジャックス

信販系は、大手金融機関やクレジットカード関連企業が多く、審査も厳しいです。

支払い状況やローン履歴に関する信用情報は、ほぼ共有されていると考えてください。

2位:LICC系保証会社

信販系の次に審査に厳しいとされる、LICC系の主な保証会社は以下の通りです。

  • 全保連株式会社
  • ジェイリース株式会社
  • エルズサポート株式会社
  • 日本インシュア株式会社

先ほど紹介したエルズサポートは、比較的審査に通りやすいですが、LICC系のため信用情報は共有されます。

家賃滞納履歴があると審査基準が厳しくなるため、注意してください。

賃貸の保証会社の審査では何を調べる?

保証会社の審査で重視するポイントは、以下の4つです。

  • 家賃の支払い能力
  • 過去の金銭トラブルの有無
  • 連帯保証人の有無
  • 申込者の人柄

初めて保証会社の審査を受ける方に向け、審査で何が見られているのかを詳しく解説します。

家賃の支払い能力

審査で最も重視されるのは、家賃の支払い能力です。支払い能力を見るために、審査では以下の書類を提出します。

  • 身分証明書
  • 収入証明書

身分証明書は、マイナンバーカードや運転免許証のほか、パスポートや健康保険証が利用できます。

また会社員であれば、収入証明書には源泉徴収票や給与支払い証明書。

個人事業主やフリーランスの場合は、確定申告書の写しを提出するのが一般的です。

職業では、安定した収入が継続的に得られるかも重視されます。

月収が高くても、フリーランスや夜の職業など収入が変わりやすい職業は審査に通りにくいため、注意してください。

過去の金銭トラブルの有無

独立系の保証会社をのぞき、審査では信用情報機関への登録を確認します。

信用情報機関とは、クレジットカードの使用履歴をはじめ、家賃の滞納や未払いといった金融事故の情報を登録・管理する機関のこと。

信用情報機関に事故履歴を登録されたのが、通称「ブラックリストに載る」と呼ばれる状態です。

事故履歴が残っていると審査に通りにくくなるため、注意しましょう。

連帯保証人の有無

連帯保証人とは、何らかの理由で入居者が支払い能力を失ったときに、入居者に代わって滞納された家賃を負担する立場です。

保証会社にとって、連帯保証人は大きな安心材料になります。

連帯保証人の有無も確認されるケースがあるため、覚えておきましょう。

入居希望者の人柄

入居後にトラブルを起こさない人物かどうかを測るため、入居審査では人柄も重視されます。

不動産会社とのやり取りを通じて、人や印象は大家さんや管理会社に共有されると考えてください。

手続き期間中は特に、丁寧な姿勢を心がけましょう。

賃貸で保証会社の審査に通らないときはどうすべき?

保証会社の審査に通らなかったときの、3つの対策を解説します。

連帯保証人を立てる

保証会社の審査に通らなければ、連帯保証人を頼める相手がいないか検討してみましょう。

連帯保証人を立てると入居希望者の信頼度が上がり、審査に通りやすくなります。

連帯保証人は入居者の負債を肩代わりする、極めて重い立場です。

連帯保証人を頼む相手には、必ず物件の名称や家賃などの詳細を伝え、丁寧な交渉を心がけてください。

代理契約をする

代理契約とは、支払い能力のある第三者が入居者に代わって賃貸借契約を結ぶこと。

収入や信用情報に不安があるときに使われ、3親等以内の親族を代理人にするのが一般的です。

入居審査は代理人が受けるため、入居者本人の支払い能力に不安があっても、審査に通ると入居できます。

ただし、管理会社や大家さんに無断での代理契約は、契約違反です。

賠償や立ち退きのリスクもあるため、必ず不動産会社の担当者に相談し、了承を得てから手続きしてください。

家賃の基準を下げる

入居審査に通らない理由の1つが、自身の収入に対して家賃が高すぎるケースです。

家賃に対する適正年収の目安は、「家賃の36倍」といわれています。

家賃収入目安
5万円180万円
6万円216万円
7万円252万円
8万円288万円
9万円324万円
10万円360万円

たとえば家賃5万円の場合、必要な年収は180万円以上が目安です。

審査に通らなかったときは、家賃の基準を下げて考えてみましょう。

賃貸の保証会社の審査でよくある質問

賃貸の保証会社の審査について、よくある質問を3つ紹介します。

独立系保証会社はブラックリストでも審査に通る?

「ブラックリストに載る」とは、信用情報機関に登録された状態の通称です。

信販系やLICC系の保証会社は、ブラックリストに載っているとほぼ審査に通りません。

独立系保証会社は、信用情報を確認せず独自の基準で審査するため、ブラックリストに載っていても審査に通りやすいです。

エルズサポートの審査は甘い?

LICC系の保証会社であるエルズサポートの審査については、「厳しい」という意見と「甘い」という意見の両方があります。

エルズサポートは年齢や職種、年収については比較的ゆるいですが、信用情報については厳しく判断されます。

そのため信用情報に不安がない人には「甘い」と感じられ、金融事故歴がある人には「厳しい」と感じられるのです。

日本セーフティーの審査は電話がこない?

日本セーフティーは、一部の利用者から「電話がこなくて不安を感じた」という声も聞かれます。

以前は勤務先へ本人確認の電話連絡が入りましたが、最近では電話連絡を行わず、審査結果のみ通達するケースが多いようです。

審査期間中に電話がこないからといって不安視せず、結果が出るのを待ちましょう。

まとめ

賃貸の入居審査に通るか不安なときは、できるだけ審査の甘い保証会社に依頼するのも方法の1つです。

保証会社は物件ごとに指定されるため、入居者は自由に選べません。

何度も審査に落ちると難易度はさらに上がってしまうので、希望はできる限り正直に不動産会社の担当者に伝えてください。

無事賃貸物件へ入居するためにも、審査に通りやすい物件を紹介してもらいましょう。

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