家賃が日割り計算になるのはどんなとき?端数の処理や日割りにできないケースも解説

賃貸物件への入居では、引っ越しのタイミングに応じて「家賃が日割りになる」と説明されることがあります。

多くの場合、月の途中から入居する際に適用されますが、契約によっては日割り計算が適用されないこともあるでしょう。

今回は、家賃の日割り計算の仕組みや具体的な計算方法を解説します。

端数処理の考え方をはじめ、日割りにできないケースや費用を抑えるコツについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

賃貸の日割り家賃とは

日割り家賃とは、月の途中で入居・退去をする際に、実際に住んでいた日数に応じた金額の家賃を支払う仕組みです。

たとえば、家賃10万円の物件に月半ばの15日から入居する場合を考えてみましょう。

1ヶ月分の家賃を支払う場合と、日割り計算で半月分の5万円を支払う場合とでは、負担が大きく変わります。

日割り計算は、実際の入居日を基準に入居月の家賃を決める方法です。

初期費用の負担を抑えられる点で、入居者にとってメリットの多い仕組みとなっています。

前家賃との違い

賃貸物件に入居する際は、日割り計算された家賃に加えて、翌月分の家賃を前払いする「前家賃」も初期費用に含まれるのが一般的です。

前家賃は賃貸物件ならではの制度で、入居時に日割り家賃と翌月分の前家賃をあわせて支払います。

先ほどと同じく、家賃10万円の物件に月半ばの15日から入居した場合を例にすると、初期費用の一環となるのは「日割り家賃(半月分)+翌月分の家賃」です。

日割り家賃を支払うタイミング

日割り家賃は、初期費用の一部として契約時に支払います。

初期費用に含まれる主な費用は、以下の通りです。

計算方法内容
敷金家賃×0.5~1ヶ月分部屋の修繕や原状回復のために、退去時まで預けておく費用。修繕にかかった費用が清算され、残金は後日返金される。
礼金家賃×0.5~1ヶ月分大家さんへのお礼の意味を込めたもの。地域によって相場に差があり、退去時に返金されない。
前家賃家賃×1ヶ月分入居月の翌月分の家賃。初期費用として支払うケースが多い。
日割り家賃入居日に応じて変動入居当月分の家賃を、月末までの日数で日割りした費用。入居日に応じて変わる。
仲介手数料家賃1ヶ月分×税が上限不動産会社に支払う手数料。宅地建物取引法で上限が定められている。
保証会社利用料管理費を含めた総家賃×0.5~1ヶ月分滞納された家賃を立て替える保証会社の利用料。保証会社により相場は異なる。
鍵交換代15,000~20,000円+税セキュリティ面から鍵交換は必須。入居時に交換する。
火災保険料15,000~20,000円+税火事のほか、台風などの自然災害による損害を補償。保険会社は管理会社から指定されるケースが多い。

日割り家賃は入居日に応じてかかる費用のため、入居日が月初(1日)の場合はかかりません。

初期費用の内訳については、こちらの記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にご覧ください。

家賃の日割り計算のやり方を紹介

賃貸物件の家賃の日割り計算は、主に次の方法で行います。

  • 日割り家賃=家賃÷月の日数×入居日数

たとえば、家賃9万円の物件に4月15日から入居する場合の計算式は、以下の通りです。

  • 9万円÷30日間×16日=4万8,000円

入居日数は「月の日数ー入居日+1」で計算するのが基本です。

不動産会社によっては、月の日数を30日間と想定して計算する「30日割」や、31日間と想定する「31日割」を採用している企業もあります。

どちらも実際の入居月が想定された日数と異なる場合は、実日数で計算した金額と若干の違いが生じる点に注意が必要です。

仮に、先ほどと同じ条件で家賃9万円の物件に4月15日から入居する場合、31日割で計算すると以下の通りとなります。

  • 9万円÷31日間×16日=およそ4万6,450円

30日割の場合が4万8,000円でしたので、計算方法の違いによる差額はおよそ1,550円です。

負担額を少しでも抑えたい方は、利用する不動産会社がどちらの基準を採用しているのか確認しておくとよいでしょう。

端数はどのように処理される?

家賃を日割り計算すると、小数点以下の端数が発生することがあります。

日割り計算自体は計算式に基づいて行われますが、端数の処理について明確なルールはありません。

小数点以下の端数の切り上げ・切り捨ての処理は大家さんや管理会社によって対応が異なります。

また、物件によっては端数を四捨五入して扱うものもありますので、気になる場合は事前に確認しておきましょう。

賃貸の入居時に家賃を日割りにできないケース

日割り家賃は、入居日に応じた家賃を支払う仕組みで、多くの物件で取り入れられています。

しかし、契約の内容や入居のタイミングによっては対応できない場合もあるため、以下にあてはまる場合は注意が必要です。

  • 契約書でルールが決まっている場合
  • 月初め(1日)に入居する場合

家賃が日割り計算されない2つのケースについて、詳しく見ていきましょう。

契約書でルールが決まっている場合

物件によっては、契約書で家賃の扱いに関するルールが決まっている場合があります。

「家賃は1ヶ月単位での支払いとする」などの特約が契約書に記載されている物件は、日割り計算に対応していません。

日割り計算に対応していない物件の場合、月初・月末のどちらの日付を選んでも、支払う家賃は同額となります。

入居・退去のどちらも家賃を満額で支払うことになるため、引っ越しのタイミングをよく考えましょう。

月初め(1日)に入居する場合

家賃の日割り計算は、月の途中で入居する場合に適用される仕組みです。

そのため、日割り計算に対応している物件であっても、月初めの1日に入居する場合は1ヶ月分の家賃を請求されます。

さらに、賃貸物件では翌月分の家賃を「前家賃」として支払うのが基本です。

月初め(1日)に入居する場合は、当月分と翌月分合わせて2ヶ月分の家賃をまとめて請求されるため、初期費用の負担も増えます。

初期費用の負担を少しでも抑えたい方は、契約書の内容をよく確認し、入居タイミングを十分に検討することが重要です。

家賃を日割り計算する場合に費用を抑える方法

家賃の日割り計算に対応している物件で、少しでも引っ越しに関する出費を抑えたいときは、以下の方法を試してみるのがおすすめです。

  • 月末に入居する
  • 交渉しやすそうな物件を選ぶ
  • フリーレント物件を探す
  • 契約書を確認する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

月末に入居する

入居する物件が家賃の日割り計算に対応している場合は、入居日を月末近くに設定した方が入居当月の家賃を抑えられます。

ただし、賃貸物件から賃貸物件へ引っ越す場合は、もともと住んでいた物件での家賃も支払わなくてはなりません。

引っ越し先の方がこれまで住んでいた物件よりも家賃が安い場合は、月初に入居した方がトータルの支出を抑えられる場合もあります。

状況に応じて、最適な方法を選びましょう。

交渉しやすそうな物件を選ぶ

長く空室が続いている物件や、繁忙期以外の引っ越しの場合は、日割り家賃の日数も交渉しやすくなる場合があります。

交渉次第では、本来は月割りや半月割でしか対応していない物件でも、入居日の実日数による日割り家賃が適用されることもあるでしょう。

ただし、交渉は賃貸借契約を結ぶ前に限られます。

賃貸借契約は、内容を承知したうえで締結するものです。

交渉したい場合は、必ず締結前に行いましょう。

フリーレント物件を探す

フリーレント物件とは、入居後の一定期間の家賃が無料(フリーレント)になる物件のことです。

無料となる期間は物件によって異なりますが、1ヶ月間無料となるものが多いため、日割り家賃が発生せず引っ越しにかかる初期費用を抑えられます。

ただし、フリーレント物件の多くでは短期解約違約金が定められているため、すぐに転居する可能性がある方は注意が必要です。

フリーレント物件の初期費用について詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。

契約書を確認する

家賃の日割り計算が「30日割」と「31日割」のどちらかをはじめ、端数の切り上げ・切り捨てについての詳細は、すべて契約書に記載されています。

想定外の出費を防ぐためにも、賃貸借契約を結ぶ際は必ず契約書の特約を確認しておきましょう。

契約書の備考欄には、他にも退去時に関わる取り決めなど、重要な項目が記載されていることがあります。

入居後のトラブルを防ぐためにも、十分に確認したうえで契約を結ぶ姿勢が重要です。

退去時の家賃を日割り計算にすることは可能?

家賃の日割り計算は、入居時だけでなく退去時の適用も可能です。

退去する際も入居時と同様に、退去月の中で実際に住んでいた日数から家賃が計算されます。

賃貸物件の家賃は、基本的に前の月に翌月分を支払う前払い制です。

そのため、日割り家賃はすでに支払った家賃からの差額が計算され、退去時にその他の費用とまとめて清算される仕組みです。

ただし、返金の方法は大家さんや管理会社によって異なります。

入居時の日割り計算と同様に、退去時の家賃の日割り計算についても契約書に「1ヶ月ごとの支払い」と特約がある場合は適用されません。

後のトラブルを防ぐためにも、退去時の家賃の計算方法についても事前に確認しておきましょう。

まとめ

賃貸物件の多くでは、入居タイミングに合わせた家賃の日割り計算が導入されています。

しかし、中には特約で1ヶ月分や半月分をまとめて支払うことが決められた物件もあるため、契約書の内容をよく確認しておくことが大切です。

翌月分の家賃を前払いするのが基本の賃貸物件では、入居タイミングによって思いがけずまとまった出費が重なることもあります。

余裕ある新生活をスタートさせるためにも、家賃の計算方法についてはよく確認し、希望にあった物件探しを進めましょう。

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