賃貸アパートに住んでいるときに、できるだけ遭遇したくないものの1つがゴキブリです。
ゴキブリはわずかなすき間に潜り込み、いつの間にか室内に侵入していることから、対策に頭を悩ませる方も少なくないでしょう。
特に賃貸アパートでは、建物の構造の違いや周辺環境によってゴキブリの出やすさが変わるため、ポイントを押さえた選び方が欠かせません。
今回は、賃貸アパートでの効果的なゴキブリ対策について解説します。
主な侵入経路やゴキブリが出にくいアパートの特徴も紹介しますので、引っ越し先でできるだけゴキブリに遭遇したくない方はぜひ参考にしてください。
賃貸アパートでの主なゴキブリの侵入経路
賃貸アパートで、ゴキブリは主に以下の場所から室内に侵入します。
- 玄関
- 郵便受け
- 窓のすき間
- 換気扇や通気口
それぞれ詳しく見ていきましょう。
玄関
住まいの中で、最もゴキブリが侵入しやすい場所は玄関です。
ゴキブリは非常に素早く動くため、人が気付くよりも先に開いたドアから室内に侵入してしまいます。
友人を招待して複数人が出入りするときや、配達の受け取りなどでドアを長めに開けるときは、特に注意しましょう。
郵便受け
賃貸アパートでは多くの場合、玄関ドアに郵便受けが取り付けられています。
通常、郵便受けはすき間なく閉まるため、ゴキブリは侵入できません。
しかし新聞などが挟まっていると、フタが閉まりきらずにすき間が開いてしまうため、ゴキブリが侵入するリスクも高まります。
郵便物に気付いたときはできるだけすぐに抜き取り、フタが開いたままにならないように注意してください。
窓のすき間
換気のために開けていたり、うっかり閉め忘れていた窓のすき間からも、ゴキブリは室内に侵入します。
窓を開けるときは必ず網戸を閉め、ゴキブリの侵入を防ぎましょう。
換気扇や通気口
換気扇や通気口も、格好の侵入経路です。
運転時は回転するファンに邪魔され侵入できませんが、停止時はすき間を通り抜けてしまうため、注意してください。
エアコン室外機やドレンホース
エアコンの室外機や室内機で発生した水分を屋外に排出するためのドレンホースからも、ゴキブリは侵入してきます。
特にドレンホースは屋内まで簡単に侵入を許してしまうため、必ず対策をしておきましょう。
アパートは1階よりも2階の方がゴキブリが出ないって本当?
賃貸アパートの1階と2階を比べると、地面から距離のある2階の方がゴキブリが出にくいといわれます。
しかし、ゴキブリは飛翔能力をもつ害虫のため、実際はアパートの1階と2階でゴキブリの出現率に大きな違いはありません。
ゴキブリの出にくい階を選ぶなら、少なくとも3階以上の部屋をおすすめします。
3階以上の高層階であれば、ベランダから侵入する可能性が低くなるため、ゴキブリに悩まされる機会も減るでしょう。
アパートをゴキブリだらけにしないための対策6選
アパートでゴキブリの出現率を減らすなら、以下の6つの対策がおすすめです。
- 入居前に害虫駆除剤を焚く
- 玄関や下駄箱に防虫剤を置く
- エアコンのドレンホースに防虫キャップをつける
- 換気扇や通気口にフィルターをつける
- 室内にダンボールや新聞紙をため込まない
- 定期的に掃除する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
入居前に害虫駆除剤を焚く
賃貸アパートは退去時に室内クリーニングを行いますが、入居までに時間が空くと再びゴキブリの侵入リスクが高まってしまいます。
万が一、卵を産んでいると室内がゴキブリだらけになってしまうため、契約して鍵を受け取ったら引っ越し前に害虫駆除剤を焚いておきましょう。
害虫駆除剤を使用すれば、室内に隠れているゴキブリや卵を駆除できるほか、新たな害虫の侵入も予防できます。
害虫駆除剤としては、バルサンを思い浮かべる方も多いでしょう。
アパートでのバルサンの効果や使い方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
玄関や下駄箱に防虫剤を置く
ゴキブリは人の出入りに合わせて、玄関からよく侵入してきます。
>室内への侵入をできるだけ防ぐために、玄関や下駄箱に防虫剤を置いておきましょう。
防虫剤は粘着シートでゴキブリを捕らえておくもののほか、殺虫成分入りのエサを食べさせて駆除するタイプのものがあります。
外からの侵入を確実に防ぐなら、殺虫成分入りのエサを食べさせる方が効果は高いです。
室内でペットを飼っているなど、安全性が気になる場合は、捕獲タイプを選ぶとよいでしょう。
エアコンのドレンホースに防虫キャップをつける
エアコンのドレンホースはいわば室内への直通路になっているため、ゴキブリの侵入経路になりやすいです。
害虫の侵入を防ぐため、ドレンホースの先端には防虫キャップを取り付けておきましょう。
防虫キャップはホームセンターやドラッグストアで購入できますが、もし手元にない場合は、排水口用のネットを被せてゴムで止めておくのも効果的です。
換気扇や通気口にフィルターをつける
ファンが回っていない状態の換気扇や通気口からも、ゴキブリは室内に侵入してきます。
24時間対応の換気扇ならファンは1日中回っている状態になりますが、そうでない場合は使い捨てタイプのフィルターを取り付けて、ゴキブリの侵入を物理的に防ぎましょう。
換気扇や通気口へのフィルター取り付けは、害虫の侵入を防ぐだけでなく、ファンへのホコリの付着も防ぎます。
メンテナンスがしやすくなる点でも、フィルターの取り付けはおすすめです。
室内にダンボールや新聞紙をため込まない
ダンボールはゴキブリにとって保温性に優れ、格好の隠れ場所になります。
ネット通販を利用しているとダンボールは室内に溜まりやすくなりますが、できるだけため込まず定期的に資源回収に出しましょう。
定期的に掃除する
ゴキブリは生ゴミや食べこぼしなど、不衛生な環境を好みます。
エサ場となりやすい生ゴミは袋の口をしっかりと締めて結び、室内の定期的な掃除を心がけましょう。
タンスの裏や家具の下といった目の届きにくいところを掃除すれば、潜んでいるゴキブリも追い出せます。
定期的な掃除を心がけて、ゴキブリにとって住みにくい環境を整えましょう。
ゴキブリが出にくいアパートの特徴
一人暮らしのアパートでゴキブリに遭遇したくないのなら、ゴキブリが出にくいアパートを選ぶのも大切です。
物件を選ぶときは、以下の4つのポイントに注意して選んでみましょう。
- 築年数が浅い
- 飲食店や繁華街から離れている
- 窓の近くに木や電柱がない
- 管理や清掃が行き届いている
それぞれ詳しく解説します。
築年数が浅い
築年数が浅い物件ほど、ドアや窓に新しい建具が使用されているため、すき間も少なくゴキブリが侵入しにくいです。
物件によっては24時間連続運転させる換気扇も設置されているため、換気のために窓を開ける必要が少なく、ゴキブリの侵入リスクを減らせます。
築年数が浅い建物ほど設備や建物の性能は充実していますが、人気が高く、家賃も高額になりやすいです。
一人暮らしをはじめるときは、今後継続的に支払える金額かどうかも意識しながら、物件を選んでいきましょう。
飲食店や繁華街・公園から離れている
飲食店や繁華街はゴキブリのエサとなる生ゴミや人の出入りが多いため、ゴキブリが集まりやすいです。
アパートでゴキブリと遭遇したくない場合は、飲食店や繁華街から離れた場所で選びましょう。
また、木の多い公園近くの物件も避けた方が無難です。
公園はゴキブリだけでなく、多くの昆虫の住みかになっています。
夜間にエサを求めて近隣の住宅に紛れ込むこともありますので、アパートの立地は慎重に選びましょう。
窓の近くに木や電柱がない
窓の近くに木や電柱がある物件の場合、それらを伝ってゴキブリが2階に侵入しやすいです。
窓の近くに木があると死角が生まれやすく、電柱を伝って2階からの侵入も可能になってしまうため、防犯面でも窓の近くに木や電柱がある物件はあまりおすすめできません。
2階から侵入されるリスクが高まりますので、できるだけ窓の近くに木や電柱がある物件は避けた方がよいでしょう。
管理や清掃が行き届いている
賃貸アパートでのゴキブリの出やすさに大きく関わるのが、共有スペースであるゴミ捨て場の管理や清掃の状況です。
管理が行き届かずに、ゴミの分別の不十分さや長期間の放置がある場合、ゴミのにおいでさらにゴキブリが集まる悪循環に陥ります。
アパートのゴミ捨て場の使用状況については、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
賃貸アパートのゴキブリ対策でよくある質問
賃貸アパートでのゴキブリ対策について調べていると、本当のところはどうなのだろう?と、気になる部分も出てきます。
よくある2つの質問について、詳しく見ていきましょう。
Q1.木造アパートはゴキブリが出やすいって本当?
木造のアパートは、鉄骨造といった他の構造の建物よりもゴキブリが出やすいといわれます。
これは木造アパートが鉄骨造のアパートと比べてすき間ができやすく、ゴキブリが侵入しやすいことも原因です。
特に築年数の経ったアパートではその差が大きいため、ゴキブリが出やすいと感じることもあるでしょう。
しかし、ゴキブリの出やすさは木造や鉄骨造などの建て方よりも、周辺環境や自宅でのゴミの処理状況によって大きく変わります。
最近では建築技術が向上し、木造住宅でもすき間の少なさをあらわす「気密性」が重視されるようになっています。
アパートでゴキブリに遭遇したくないときは、木造などの建て方よりも、周辺環境や築年数を重視して物件を選びましょう。
Q2.賃貸アパートにゴキブリが出たときに管理会社は対応してくれる?
賃貸アパートに入居中にゴキブリが出ても、基本的に管理会社ではなく入居者個人が対応します。
例外となるのは、他の入居者のゴミの捨て方や居住環境による影響があまりにも大きく、入居者では対応できない原因でゴキブリが大量発生した場合です。
室内に数匹出現しただけでは、管理会社は対応してくれないケースがほとんどのため、日頃から衛生環境やゴミの捨て方を意識して生活しましょう。
まとめ
一人暮らしの賃貸アパートで快適に過ごすためにも、ゴキブリへの不安はできるだけ少なくしておきたいものです。
物件探しの段階からゴキブリが出にくいポイントを意識しつつ、居住中も侵入経路やゴミの捨て方に注意して、害虫の出にくい環境を整えましょう。